ふたつ星☆彡
ある老人が、やせたなあと見受けてから時日をへずして、空しくなった。80の夫人が「お父さん(夫)がいなくなってさびしい」と泣き暮らしている。それでも、「故人の生前の遺志だから」と供え物を固辞された。息子や孫らは独立しているので、老夫婦2人で暮らしていたのが、1人になったのだ。老人はおだやかでやさしい人で、夫婦はまわりから見ても仲がよかった。「偕老(同穴)」ということばが思い浮かぶ。「生まれ変わっても君のとなりで永遠のみちを歩きたい~♪」(I WiSH『ふたつ星』)永遠をちかった翌朝には、ちかった相手の記憶がすっかり失われているという病もある。医師は、治る可能性がある、という。わたしもそう思う。しかし、病気ならしかたがない。治っても、2つの線はにどと出会わないかも知れない。それもしかたがない。I WiSHのnaoとあるSNSで「友だち」になった。わたしはaiちゃんに関係のあるハンドルネームだったのだが、「友だち」希望がすぐ「許可」された。希望すればだれでもOKなのだろう。I WiSHは、「路上」(ライブ)をやっていたaiを見出した山口光こと が、naoを連れてきて引き合わせた。『ふたつ星』のPVでは、aiを天文台で撮影した場面がある。阪神大震災のときは、明石の天文科学館も相当の被害をうけた。aiは、震災復興の曲にもかかわっている。『ふたつ星』は、震災よりだいぶのちの曲だけれど。「永遠」というのは、aiの曲想(モチーフ)の1つであることは、多くの作品を見ればわかる。「卒業」もそうだ。なぜそうなのかは、彼女の個人史にふれなければならない。だから、語れない。ふみこんで取り上げようとしたメディアがあったのだが。あいが作ったレクイエム『…ありがとう…』には、「精一杯生きてみせる 今以上に強くなる きっとなってみせる」という一節がある。夫をなくした夫人には、つよく生きてくださいとまでは思わないが、かなしんでもしかたがないことなので、しばらく泣いて泣きやんだら、平穏な気持ちで生きてほしい。そう願っている。