龍馬、夢枕に立つ
林真理子が、読売の日曜の読書欄で司馬遼太郎『竜馬がゆく』全8巻をとりあげていた。そこでとりあげていた4作品に、三島由紀夫『春の雪』(豊饒の海・1巻)がふくまれていた。これも、偶然さいきんわたしが手にした本である。作家はどういう読書をしているのだろう?わたしも、小説でもかいてみるか司馬『竜馬』8巻あとがき5によれば、明治、龍馬はわすれられていた。それが陽の目を浴びたのは、日露会戦中(1904~5)、龍馬が昭憲皇太后の夢枕に立ったのだという。「日本海軍はロシアに勝つから、安堵ください」と。それが新聞にも報じられ、話題となった。大河ドラマ「龍馬伝」でも、明治になって忘れられた龍馬を岩崎弥太郎が思い返す、という視点で構成されている。