とにかく絵を描くのと、手を使うのが好き
ゆっぴーは問題集が大の苦手。ゆっぴーの貯めたお金1000ペソから私が260ペソ借りたから残りは740ペソ、なんて言うのは、紙に書かなくても、暗算してしまって、私をびっくりさせるけれど、算数の問題集の前に座らせようものなら、えー、だの、ぶー、だの言わずに始めたためしがない。社会でも英語でも同じだ。きのうは社会は「フィリピンの自然資源について」。一度にたくさんのトピックは無理なので、先日の「農産物」に引き続いて「水産物」を書き留めたカードを渡して、絵を描かせる。図鑑を開いて、図鑑の絵を観察しながら描くから、自然と理科の勉強にもなっているみたい。絵を描くのだったら、なにも文句を言わないでどんどん描く。絵を切り抜いて、貼り付ける、なんていうのも好きだ。ワークブックでも、クロスワードのパズルのようになっているのとか、迷路になっているのとかは、嫌いではないみたい。でもそういう問題ばっかりではないのは当然のこと。英語はとにかく綴りの勉強が大の苦手。同じ単語を何度も書かせるなんて、絶対無理だし、何度書かせても絶対に覚えない。それで、方法を考えた。今日の綴りは、あいまい音のer,ir, urを含んだ語。厚めの紙に英単語を全てer, ir, urを抜いて書き写し、ばらばらに切った。その開いている部分に入れるer、ir、urのカードも枚数分作った。「お母さん、何するの?」とゆっぴーは興味深々だ。カードを切るのも手伝ってくれたけれど、最初の一枚は文字の形に沿って切ってしまったので、ゲームには使えなくて作り直した。作ったカードで、3種類くらい単純なゲームを考えて、一緒にやってみた。まだマスターしたとは言えないけれど、だいぶ覚えたみたい。やっぱりとにかく手を使うことの方が好きみたいだ。とりあえずは綴りの勉強をすることに成功した。ゆっぴーのように「読み書き障害」や「ADHD」の傾向がある子どもは、言葉を使いながら自然に覚える「ナチュラル」な方法よりも、段階的に、易しいものから難しいものへ構造的に教える方が効果があると言われる。だけどフォーニックスなどのワークブックを、絵がたくさん書いてあっておもしろそう、なんて与えてやっても、ゆっぴーの場合あてが外れるだけのようだ。内容はワークブックから取るとしても、方法は面白いもの、ゲームとかパズルとか、絵を描いたり、切り貼りしたり、と工夫をこらす必要がある。(といっても、親の考えた方法が必ず成功するとは限らないが。)まずは嫌いな方法で勉強させて勉強嫌いになるよりも、好きな方法で勉強して学ぶことの好きな子に育ってほしいと思う。