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カテゴリ:不動産投資を学ぶ
相良利満(さらり・みつる)です。
食欲の秋、楽しんでますか?→不動産blogランキング 先日、「らしんばん実践編」をお手伝いしてきました。大家学さんに「らしんばん」での評価をお願いしたことはありましたが、実際に詳しく説明を聞いたのは初めてでした。 さて、「らしんばん実践編」で、ちょっと難しいのがNPV(Net Present Value:正味現在価値)だと思います。 NPVは、土地・建物の積算評価と税引き後キャッシュフローおよび税引き後キャッシュフローの累計に割引率を掛けたものを足して出します。 建物は、減価償却して価値がなくなっていきますし、土地も「らしんばん」では路線価の動きによっては下がっていきます。 これらの価値の減少以上にキャッシュフローがあればNPVは上昇しますし、キャッシュフローが少なければNPVは下降します。 実は、私は、積算評価をあまり重視してこなかったので、理解するまでにかなり手こずりました。 まず、土地は公示価格が基本になります。これは、路線価を1.25倍すればOKです。建物は、銀行の評価単価を用いるのだと思います。木造で14万円~15万円/平米くらいです。あとは、毎年償却した分を引いていきます。割引率は、国債の利回りで見るのが簡単だと大家学さんが言っていたので、その値を採用します。 ここで注意しなければいけないのは、税法上の価格と「らしんばん」でNPVを考える上での価格は異なることです。物件の売買価格が土地と建物に分かれていない場合は、消費税額から割り戻すか、土地と建物の固定資産税評価額で案分するのが一般的です。「らしんばん」のNPVは銀行から見た積算での担保評価がベースだと言うことです。 現実の投資では、NPVのベースとなる評価の物差しは、1つだけではありません。収益還元からの視点で「このアパートは10年後に利回り10%で売れるだろう」と思って評価してもかまいません。 ですが、物件の売買には、必ず銀行が絡んできます。買う側は、銀行を説得して融資してもらうわけですし、そのための事業計画書は銀行の視点で書かれていなければ意味がありません。 また、売る側にとっても、銀行から見た正味価値がわかれば、その視点から売却価格を決定することができるわけです。 「らしんばん」での評価結果を印刷して融資担当に渡せば、担当は楽に説得力のある稟議書を書けることでしょう。つまり、稟議が通る可能性が高くなる=融資が通る可能性が高くなると言うことです。 「らしんばん」の作者、大家学さんのブログはこちらです。 楽しさ満載!→不動産blogランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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