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2014/03/01
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テーマ:社交ダンス(8695)
カテゴリ:アートのはなし
展示されているのは14世紀から18世紀までのベネチア派と呼ばれる画家達の作品で、ベネチアの三大画家とされるティツィアーノ、ティントレット、パオロ・ヴェロネーゼの代表作が見られます。

チケットは9ユーロで、ガイドブックに載ってた値段の倍ぐらいに値上がりしてました。

tiketto Academia_うら.jpg


2014年2月9日(日)の午後2時9分とチケットに印刷されています。

日本語の音声ガイドを借りてゆっくりと回りました。

チケットの裏に印刷されていたのはベネチア派第一世代と呼ばれるイタリアルネッサンス期の画家ジョバンニ・ベリーニの作品です。


『サン・ジョゼッペ祭壇画 』ジョバンニ・ベリーニ 1487年頃
tiketto Academia_ベリーニ.jpg

中央の玉座に聖母マリアと幼子イエス、その下に奏楽する3人の天使が描かれています。

チケットでは両端が欠けているんですが、左右3人ずつ立っている人がいます。

左からフランシスコ会の創始者『聖フランチェスコ』、キリストの洗礼者『聖ヨハネ』、旧約聖書ヨブ記の『聖ヨブ』、右側には左からドミニコ会の創設者『聖ドミニクス』、疫病に対する守護聖人『聖セバスティアヌス』、ナポリ国王ロベール・ダンジューの弟で、1317年に聖人として認められた『聖ルイ』が描かれているそうです。

この構図が、まるでおひな様の七段飾りみたいに他の画家の絵でも同じなんですよ。

皆この絵が凄いので真似したんでしょうね。

気になったのは守護聖人『聖セバスティアヌス』。

三世紀末の古代ローマの近衛兵だそうですが、どの絵も彼だけ裸で身体に矢が刺さってるんです。痛そうです。

『聖母被昇天』でご紹介したティツィアーノは、このジョバンニ・ベリーニの元で修行しました。

今までいろんな企画展で彼の作品を見ましたが、ここベネチアが彼の本拠地なんですね。

『聖母の神殿奉献』  ティツィアーノ 1534-1538年頃
tiziano_tempio00.jpg

階段にいる小さな女の子は聖母マリアの3歳の時の姿だそうです。

ティツィアーノが死の間際まで描き、弟子によって完成された遺作がこちら。

『ピエタ (Pieta) 』 ティツィアーノ 1570年頃-1576年絶筆
tiziano_pieta00.jpg

キリストの亡がらを抱く聖母マリア、死を嘆くマグダラのマリアと聖ヒエロニムスが描かれています。

ティツィアーノ同様ベリーニの元で修行していたジョルジョーネの代表作がこちら。

『テンペスタ』 ジョルジョーネ 1506-1508年頃
giorgione_tempesta00.jpg

この絵は解釈がいろいろで謎の多い作品のようです。

女性は誰なんだとか何がテーマなんだとか。作者は何も言わなかったんでしょうかね。X線で見ると男性の描かれていた場所に2人の裸婦が描かれていたそうです。

この当時の作品は全てテーマが宗教がらみか神話関係なので、この男女はアダムとイブだとか、子供はカインだとも言われているようです。

通りがかりの男が川辺にいる美女に稲妻に撃たれたような衝撃をもって恋に落ちた図っていうのが私的な解釈ですね。アダムがこんな小じゃれた格好してるはず無い気がします。

ドラマチックでカラフルなティントレットの代表作もここにありました。

『聖マルコの奇蹟(奴隷の奇蹟)』 ティントレット 1548
tintoretto_schiavo00.jpg

敬虔なキリスト教徒の奴隷が主人に無断で聖マルコの墓に巡礼したことで死刑になりそうになっている所を、天から聖マルコが降って来て救済するという凄いお話。

周りで騒いでる人もとってもリアルですね。

ティントレットと並び評される画家がパオロ・ヴェロネーゼで、その代表作がこちら。

『レヴィ家の饗宴』 ヴェロネーゼ 1573
veronese_levi00.jpg

この絵は消失したティツィアーノの祭壇画の代わりにと依頼されたそうなんです。

本人は『最後の晩餐』を描いたのに、こんなに盛大なのは変だろみたいな宗教裁判にかけられ、タイトルを変えただけで許してもらったという曰く付きの絵です。

時代は少しもどりますがアカデミア美術館の最後の部屋にはカルパッチョの9連作『聖ウルスラの伝説』がありました。

日本語ガイドが絵の一枚ずつを全部詳しく説明してくれるので、ここで一番時間を費やしたと思います。

『巡礼者たちの殉教と聖ウルスラの埋葬』 カルパッチョ 1495
80martyr[1]1.jpg

ウルスラはイギリス王女。結婚の前に1万1000人の処女を連れてローマ巡礼の旅に出るんですが、その帰りにケルンの蛮族に襲われて殉教するというキリスト教聖女伝説の1人なんです。 

上の絵はその8枚目。中程に立つポールで場面が二つに区切られていて、左が殉教シーン、右が埋葬となっています。

9枚全てがとっても細かい描写になっていて、イギリス大使など当時流行っていたおしゃれな服装が分かる貴重な資料にもなっているそうです。





ベネチアは街自体が絵のような美しさなので美術館をでたあと眺めた風景の方が感動的だったんですが、後に活躍する画家達に大いに影響を与えたベネチア絵画を堪能する機会に恵まれて幸せでした。

音声ガイドの日本語も割とまともでしたよ。


フィレンツェにも、ミケランジェロのダビデ像が有名な同じ名前の美術館がありました。

アカデミアという名前は元美術学校だったからみたいですね。

ベネチアの方のアカデミアもダビデに匹敵するすごいコレクションがあります。


『ウィトゥルウィウス的人体図』レオナルド・ダ・ヴィンチ作



この名前、クイズ番組で出題されて答えられなかったもんで大将としばらく呪文のように繰り返してやっと覚えました。

でも一般公開はされてないんです。壁に模写されてました。

Tシャツも持ってます。
IMG_0799.jpg

もうヨレヨレだな。

アカデミア美術館(ベネチア)の公式サイトはこちらです。





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Last updated  2014/03/03 08:57:31 AM
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