テーマ:社交ダンス(8673)
カテゴリ:TVのはなし
11世紀後半のスペインに、『エル・シッド』と呼ばれた英雄がいました。
エル・シッドは、アラビア語で『ご主人様』みたいな意味らしいです。 王族の兄弟同士の争いがあって、まるで鎌倉時代だなと思ったんですが、義経よりは100年くらい前に生きた人で、本名をロドリーゴ・ディアス・デ・ビバルと言います。 ひょっとすると海外遠征でマドリードに行ったときに、彼の銅像の前を通り過ぎてたかもしれませんが、覚えていませんでした。 少年ルイ・ディアスは、父の戦死後、故郷を離れ祖父ロドリゴに連れられてレオン王国へ赴きます。 見習いとして剣の腕を磨きながら王国の第一王子サンチョの従者になりました。 フライン伯爵の一人娘ヒメナとの間に淡い恋心が芽生えますが、同年代のライバル・オルドゥーニョも彼女を狙っています。 ルイが青春を謳歌していた時、フェルナンド王の暗殺計画が進んでいました。 首謀者はフライン伯爵と司教、それに王妃とルイの祖父ロドリゴまで反乱に関わっています。 王の兄でアラゴン王国の国王ラミロを招いて槍試合を開催するときに暗殺は決行される予定でした。 ところが決定的瞬間をルイが目撃するんですね。 正義感の強いルイは、貴賓席の裏で暗殺者をやっつけて反乱計画を阻止。 フライン伯爵は邪魔した者を探し出そうとしますが、孫のルイがやらかした事を知っているロドリゴは板挟みです。 レコンキスタの時代ですがこの時はまだイスラム教徒とキリスト教徒の間に強い敵対関係はなかったようです。 協定を結んでいるイスラム教の隣国・サラゴサ王国の使者がやって来て、アラゴン王国の軍に攻められそうなので援軍を送って欲しいと頼まれます。 兄王はレオン王国の国境にも兵を進めてきました。 戦争の代わりに代表者による一騎打ちで勝敗を決めるというのがこの頃よく行われていたようです。 槍試合で決着ついたのかと思いましたけど、兄弟同士、どちらも権力欲が強いんでしょうね。 サンチョ王子が交渉役になって、お互い代表戦士を出して戦うことになります。 王が兄弟なら家臣同士も親戚だったり知り合いだったりするので、本当はみんな戦いたくないんです。 サンチョ王子は自ら戦おうとするんですが、忠義に熱いルイは王子の命を守るべく王子に薬をもって眠らせ、戦いの場へと赴きます。 相手の方が明らかに強そうでしたが、ルイは父から危機脱出法を伝授されていたようですね。 国境の小競り合いを制したのも束の間、今度はサラゴサ支援に向かわされます。 サンチョ王子は難しいことは何でもルイにやらせるんですよ。 ちょっとこの王子どうなのと思いました。褒美もくれないし手柄は全部独り占め。 サラゴサでのルイは、イスラム教で言うところのバラカ(神の恩寵)を持つ男だと信じられて、もてなしは最高でした。 美しいアミナ王女の部屋に迷い込んで、いい思いもするし。 ラミロ王の軍は、こちらの5倍ほどもあり戦いは明らかに不利でした。 ここでは一騎討ちはなかったようです。 でも王様を倒した方が勝ちなんですね。たとえ多勢に無勢でも。 ルイが王を打ったわけではないんですが、サラゴサに戻ったルイはカンペアドール(勇者)と崇められます。 確かに一騎当千の戦いをして、サラゴサの兵たちも彼を認めていました。 レオン王国では、サンチョ王子の姉であるウラカが父王の暗殺を画策していました。 ウラカは王家の3人の王子と2人の王女の中で一番頭が切れる人で、何でもルイ頼みのサンチョより、もっと頼りない弟や妹たちより、誰よりも王座に対する執着を持っています。 戦勝を祝う宴で王は毒をもられ、死期が迫る中、王座をめぐる争いが始まります。 サンチョ王子は長男ですから当然自分が王だと思ってます。戦功も挙げてきたし。 地元の名士フレイン伯爵は王妃を女王にして自分が彼女と結婚することで王座を奪う計画。 王の遺言でレオン王国はどうなっていくのでしょうか。 エル・シッドは、チャールトン・ヘストンとソフィア・ローレン主演で映画化もされています。 こちらはまだ見ていないんですが、ご興味ある方はどうぞ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/05/16 07:01:00 PM
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