カテゴリ:読書
三の丸尚蔵館で「動植綵絵」の公開に合わせたパンフレットも 購入しており、佐藤康宏の「もっと知りたい伊東若冲」も買っ ていたので、この本は特に買わないでもと思っていましたが、 やはり衝動買いしてしまいました。ついでに新潮日本美術文庫 の「伊藤若冲」も・・・・ ミーハーと言われればそれまでですが、すっかり若冲フリークに なってしまった私です。 「動植綵絵」の30点の紹介とともに、いくつかの作品では若 冲の筆致まで分かるほどののアップを載せており、見応えがあ ります。 升目描の「樹下鳥獣図屏風(静岡県立美術館蔵)」については、 若冲作という指摘をされているが、プライスコレクションの「鳥 獣花木図屏風」については言及していません。プライスさんは 若冲の作品を「贋物と知りつつ購入することもある。」と述べて いて、若冲作ではないとする佐藤康宏教授の立場に近いのでは と感じました。(著者の他の論文を読んでいないので的外れな見 解かもしれません。) 実際にこの屏風、ハピネス展で見たときは感動したのですが、 先日のプライスコレクション展で見たときは、「もっと知りたい 伊東若冲」の影響もあったせいか、若冲にしてはかなり荒い絵 だなぁと思いました。静岡県立美術館に「樹下鳥獣図屏風」を 見に行こうと思っています。 さて何はともあれ、この本にあるように、明治の時代、相国寺 がフェロノサかビゲローからの購入依頼を断ってくれて、つく づく良かったと思います。わざわざボストン美術館に行かなく ても、身近で無料で見ることができて幸せです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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