カテゴリ:アート
2階の絵画コーナーでは、江戸時代の狩野派の特集。
まずは、奇想の絵師、狩野山雪の「雪汀水禽図屏風」 がいちばん。あちこちの書籍に紹介されているのだが、 ようやく、この絵に出会うことができた。 この絵を目の前にすると、まさに夢の中の情景のよう。 一筋一筋、高く盛り上がる銀色の波。垂直水平に描か れた岩。辻先生はこの岩を骸骨のようだとギョッとす る江戸の絵画で述べていた。浜から金箔の空へジグザ クに群れをなして飛ぶ千鳥など、実際では絶対にあり えない山雪の創造する美の世界。椅子に座ってじっと この世界に浸る。 隣には、狩野探幽の「四季松図屏風」がある。春夏秋 冬の4本の松が屏風に描かれている。秋は紅葉した蔦 を這わせた松。冬は雪が積もった松。春の松と夏の松 の区別がつかなかったが、木の若さの違いなのだろう か。これもため息モノ。 久隅守景の四季耕作図屏風は、上記の作品とは打って 変わって、人の生活感に溢れている。 このコーナーだけ見ても、はるばる京都に来た甲斐が あったと大満足。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年04月29日 22時35分47秒
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