4033369 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

花屋な日々

花屋な日々

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2006.11.18
XML
カテゴリ:花屋の現実
カンガルーポーという花をご存知でしょか。

オーストラリア原産の、ちょっと風変わりな花です。
カンガルーの足に似ているところから、この名前がついたそうです。

写真がなくて再び申し訳ないですが(ただいま修理に出してます)
花というか、一見「実」のようにも見えます。
その先っちょが、ちょびっと開くんです。
まぁ開いても開かなくても、その姿そのものを観賞するわけですが。

むかーし、この花を初めて見たときは衝撃でした。
なんじゃこりゃ?
って感じ。
その、実だか花だかわからないその物体に、うっすら毛が生えてるんですねぇ。
花ひとつひとつはとても小さいバナナのような形をしてます。それが寄り集まってます。

こうして私の下手な文章だけで読むと、とても気味の悪いものを想像してしまいますが、
たいていの花屋さんには置いてあるので、見たことのある方がほとんどだと思います。

色は、赤、黄色、オレンジ、最近ではグリーンなんてのも出てきました。

ちょっとエキゾチックな感じがするので、すてきに活ければステキでしょう。

でもね、この花、うちの店ではそんな売れる商材ではございません。
たいていのお客さんは
「うーん、なんかちょっと気味悪いわね」(やっぱり気味悪いのかい)
「こーゆーのは苦手だわ」
とゆう反応を示します。
ただし、ドライフラワーにもなるので、ドライ好きな方は結構買う場合もあります。

ちなみに私は、ドライフラワーとか造花とかブリザーブドフラワーとか、生きていない花にはまったく興味がないので、ドライフラワーにしようとはこれっぽっちも思いませんが。


・・・まぁ、私が何気にボロクソ言ってしまったそのカンガルーポーですが、
実は今店内に500本もあります。
そしてそれは、店内の在庫の位置をおそろしく占めています。

(-_-;)(;-_-)

実は、最近、私の行っている市場では、(いや全国的なのかどうかは定かではないですが)
カンガルーポーの価格が暴落しています。
昨日は特にひどかった・・・
怒るセリ人。
「みんなホントに生きてんのかよ!?死んでるんじゃねーのか!?目ん玉ついてんのかぁ!?」
うんうん、わかるわその気持ち。
値はどこまで下がっても買い手がつかず。

私はもちろん買うつもりなし。だって、売れないんだもーん・・・
それより私はあっちのレーンでやってるカーネーションが欲しいのよ、売れ筋のね、かわいいピンク色のね。

カンガルーポーの暴落はとどまるところを知らず、これじゃあ空輸賃もでないわねぇ、と他人事のように眺めていました。

でも、ちょうど私の目の前のセリ人がやってたので、もうハゲ頭から湯気が上がっちゃいそうな勢いで怒ってるのが気になって。

セリ人がブツブツ怒っている声も全部聞こえてきちゃうのよね。
これじゃあきっと、タダになっても誰も買おうとしない。
かわいそうに。
セリ人はともかく、このカンガルーポーを一生懸命育てたオーストラリアの生産者も浮かばれない。
かわいそうだ。
しかも、よく見ればそんなに悪い品物でもない。なかなかきれいじゃない?
ホントに誰も買わないの?売れなかったらこの花はどうなっちゃうの?

いろいろ考えた私。

もう一回、値が下がるのをもしかしたらみんな待っているのかもしれない。でもそれでも売れなかったら、ホントにもう大赤字なんじゃなかろうか。これ以上値が下がるなんて許せない。

だめだ。買ってしまえ。

と私は、セリ人がもう一回値を下げようとした瞬間に、全ケース買いをしてました。

うーん。
なんてお人よしなの。ってか バカ?

ハゲ頭から湯気が立ち上ってたセリ人、言いたくもないだろうに
「ありがとさーん」
なんて言ってました。
言いたくないでしょう、そりゃあ。
私だって、買い叩くお客さんにはそんな言葉言いたくないですもん。



ま  しかたがない。
もうこうなったらもう 売るしかないじゃないの。
オトコマエだな私も。









と。思いまして、先ほどふと作った「カンガルーポー仏花」。
これがまたかわいくできたんですよ。
ピンポン菊と、カーネーションと、新種のスプレー菊とカンガルーポーで、ちょこっとミニブーケ風にまあるく束ねて600円で出してみましたら、


あぁ もぉ やっぱり この店は仏花よねーって感じで、一瞬で売り切れました。
<( " O " )> ナントー!
足りなくて、同じの作ってください!ってお客さんまで。

うひゃひゃひゃひゃ

こりゃカンガルーポーもすぐなくなりそうだぜっ。( ̄ー- ̄)


ん~ まぁ、普通、仏花にカンガルーポーは使わないだろうな。
でも、ピンポン菊との相性がばっちりでしたよん。

お客さんというのは不思議なもので、誰かが
「これかわいい!」
って言うと、周りの方も反応して、我先にとそれを欲しがるんですねぇ。
ちょっとした奪い合いになるんですねぇ。
おもしろいですねぇ。


うひゃひゃひゃひゃ

よし。うちはこれで行こう。
「カンガルーポー仏花」のお店。

なんたってほら、500本も買ってきちゃったもんだから、ふんだんに使えちゃうわけですよ。

うひゃひゃひゃひゃひゃ








それにしても、最近よく他のお花屋さんのブログを見ますが、
個人で経営してるうちみたいな小さい店舗だと、大体は中卸屋さんで、5本ずつ、とか10本ずつ、とか仕入れるみたいですね。

お彼岸でもないのにキクを700本とか、ユリを270本とか、ガーベラを300本とか仕入れる私が 救いがたいアホなのでしょうか。

だってぇ。いっぱいあったほうが楽しいんだもーん。

ま、この大量の花たちを、回転させていくだけでもかなりシンドイ時もありますけど。


とりあえず、このスタイルでなんとかやっているので、まぁよしとしますか。


ではでは、売れ筋のカンガルーポー仏花、どんどん作らねば。

寒いけど、がんばるぞー!エイエイオー!
 





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.11.18 16:28:18
[花屋の現実] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.