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カテゴリ:花屋の現実
うちは原則セルフの花屋です。
つまり、束売り屋です。 どーんと店先に束の花を並べてます。 店内にも。 だけれども、もちろん花束やアレンジのご注文にも応じるべく、1本ずつのバラ売りもしてます。 仕入れから何から、すべての仕事がひとりなので、 束売りで対応していかないとやっていけない部分もあります。 少しだけ花を置いて、ひりずつのお客さんにゆったり時間をかけて対応するだけの余裕は今のところないからです。 このやり方は、数を売りさばかないと利益も薄いです。 本当は、1本ずつお好きな花をじっくり選んでいただいて、おひとりずつ時間をかけてご相談にのりながら、単価の高い花を販売していくほうがよいと思っていますが、 今の現実ではなかなか難しいところがあります。 その分たくさん花を置いて、単価を極力おさえて、ひとりでも回転していけるやり方というのをある程度身につけたわけです。 お客さんも、好きな花を束でパッと買って行かれるスタイルのほうがよいという方も大勢います。 ただし、いろんな問題も生じます。 好きな花を好きに選んで買う。 私自身もそういう買い方が好きなので、特に問題はないと思っていましたが。 店内をうろうろして、何を買おうか迷っている方には必ず声をかけます。 「何かお探しですか?」 「うーん・・・」 そこで反応のないお返事のお客さんには、もうそれ以上しつこくしないことにしています。 悩んだ末、 「じゃあこれとこれ」 「はーい」 「ひとつにまとめて花束にしてください」 そこで、用途をお伺いします。花束にするということは、ご自宅用ではないですから。 で、あまりにちぐはぐなお花を選ばれた方にはアドバイスをします。 「お見舞いなら菊はいれないほうがよろしいんじゃないですか?」 とか 「この色目ならこちらを合わせたほうがよろしいですよ」 とか。 でも、用途をお伺いしたときに教えてくれない場合が困ります。 「好きな花を好きなように」というのがうちのスタイルなので、別にかまわないといえばかまわないのですが、 先ほどのお客さん、赤のユリやピンクのクジャクソウ、緑のスプレー菊などを選んで「花束にしてくれ」とのことで、用途を聞いても特になんの反応もなかったのでそのままお作りして 丈も短く切りそろえてしまってから、 「・・・お線香あげにいくのよ」 とポツリ。 そこでハタと気づく私。 「えーと・・亡くなったばかりとかではないですか?」 「ええ、初七日」 ガビーン。 初七日とはまだ亡くなったばかり。 それでこんなに赤やピンクの花束では非常識ではあるまいか。 普通、四十九日までは白っぽい花が常識では・・・ もし色を入れるにしても、ハデな赤いユリとか、濃いピンクのクジャクソウとかは使わず、淡い色を使ったほうがよいのでは。 そのお客さん、50代も後半かと思われる品のよい方だったので、まさかそんな花の選択をされるとは思いもせず・・・ 「えー・・えーと・・・まだ四十九日が過ぎないうちは、原則白いお花がよいかと思うのですが・・色を入れる場合はもう少し淡い色目で・・・」 「え!?そうなの!?」 「うー、うーん、、、まぁでも、親しい間柄で、こういう花が好き、という場合にはよろしいかもしれませんが・・・なるべくなら赤とかピンクは・・・」 「・・・・・・・」 「・・でも、もうお花も切ってしまったので、キャンセルというわけにもいかないのですが・・」 「・・・・・・・」 「・・・・・・・」 「・・・いいわ、それで。」 「い、いいですか?」 「いいわ。」 ![]() ![]() ![]() だからはじめにぃ 「ご予算に応じて花束もお作りしますよ~」 って声をかけたのにぃ・・・ うちの場合、束売りの花は若干お安く出してます。 だからお客さんは、少しでも安くあげたいために束をまとめて欲しいという方が多いのです。 でも、束売りの花の作り直しは別料金をいただきます。それでも束で買ったほうがお得だというお客さん心理。。。必ずしもそういうわけではないのだけれど。。。 お花の用途、とても大事です。 ご自宅に飾る花ならなんでもいいけど、花を贈る場合はある程度のマナーがあります。 難しいなぁ。 コミュニケーションが希薄な時代ではあるけれど、、、、、 私は納得のいかない花を売り、お客さんは(多分)納得のいかない花を買った今日のケース。 お花の用途、本当に大事ですからね~! ぜひ教えてくださいね~!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.11.03 12:15:34
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