花屋な日々

「ねー。この前買った花に虫がいたの。」

お客さんから電話が。
いつものお得意様です。

「え？虫が！？それは当たりです、おめでとうございます♪」

「ちょっとー。当たりって何よ。他にもそーゆーお客さんいない？」

「いないです。店にある花にも虫がいる気配はないです。それはすごい確率ですー」

「えぇ？私だけぇ？当たりなのぉ？そう言われるとなんだかちょっと嬉しい気持ちが・・しないけど」

「トルコ？」

「トルコトルコ。きれいなのにさー」

「うーん・・それはすみませんでした。でもその虫はきっときれいな蝶になるから大切に育ててくださいね♪」

「バカ言わないでよ、気持ち悪いわよ。ダンナが処分したからいいけどさ。なんで虫がいるのよ」

「花に虫はつきものです。虫だって必死に生きてるから」

「そうよねぇ。私たちは花を見てきれいねーって言うだけだけど、虫はこれ食べて生きてるんだもんね。よっぽどおいしいのかしらねー」

「おいしいんじゃないですか。一応虫付きとわかっている花は仕入れないようにしてますけど、たまーにいるんですよね。この時期はどうしても。つぼみに丸い穴開いてる？」

「開いてる開いてる」

「じゃあいるね、つぼみの中にいるから咲いたとき出てくるんだよね多分。」

「まぁ虫がいたけどきれいだからいいやー。」

「いいでしょ？きれいだから♪すみませんね」

「ううん。こちらこそ変なこと言ってごめんね。花に虫はつきもの、そうよね」

妙に納得するお客さん。



それにしても。

他のトルコにはついてないのになぜ。

時々あります、虫。
これはもう仕方のないことなのかな。

菊なんかだと、買ったとききれいなのに、咲いてくるにしたがって中から変な虫が出てくることがある。
虫がいるかいないかは、フンが付いてるかどうかでも判断できるけど。

見つけるのはなかなか難しい・・・

育ててみたことはないけど、一体なんの虫なんでしょうか。
きれいな蝶になるのかな？（←自分で言っておきながら嘘八百）

農薬かけられてセロファンで巻かれて冷蔵庫に入れられても
生き抜いている虫くん。

たくましいぞ。