バリ島 踏み石
バリではセメントを良く使う。工事現場でも、セメントの袋と砂がうず高く積んである。ブロックやレンガを鉄筋で補強して躯体や壁を作り、その上に屋根を乗せる工法なので、一般の家を建てるのでも、セメントを使う量は半端ではない。 セメントは他にも使われている。庭に敷くような踏み石も、セメントで作られている。型枠にセメントを流し込んで、表面に小石をちりばめる。すべて手作業で作られるこのプレートは、一枚一枚のデザインが微妙に異なって、誰が見ても機械で作って物じゃないと理解ができる。それがまた、味わいがある。規格品ではないので、厚さが微妙に異なるのはご愛嬌。 既製品の値段を聞いてビックリ。40センチ角で200円ほど。オーダーメイドも受け付けてくれるという。しかもお値段は変わらない。日本じゃ考えられないくらい、贅沢な話でしょ! 何でもかんでも手作りで作られている島、バリ。それが自然と調和して、ナチュラルな雰囲気を出している。 JISマークが付いた規格品が当たり前の日本に生きていると、素朴な味わいのある手作り製品が、心の安らぎを与えてくれる。確かに無骨だったり、雑だったり、カタカタしたり、隙間があったり、製品としては未熟なんだけど、ナンだろう、この癒されかたは。やはりバリは自然との調和が取れている、異空間なんだろうな。