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Feb 26, 2006
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カテゴリ:書評
元ゼルダにして、どんとの奥さんであらせられる小嶋さちほさんによる沖縄での生活記録。文庫化に際して、なぜか町田康と小嶋さちほさんとの対談が収録されている。これ読む限り、沖縄は楽しそうなこと、このうえない。でも、とても遠い世界のように感じられて仕方がない。季節感を完璧に漂白された僕は、海も山も祭りもリゾートのそれでしかない。
東京から抜け出すことは、逃亡することだ。では、どんとは逃げ出したのか? そんな疑問が、本書を読んでいるうちに柔らかく氷解する。
オルタナティヴ。どんとが沖縄で色々やってた頃、そんな言葉でポップ・ミュージックを語ってた人達は気付きもしなかったんだろうが、この頃のどんとこそが、真の意味でオルタナティヴであり、歴史と伝統を下地にして何か新しいものが生まれる萌芽だったに違いない。それをフォローするのがメディアの役割なのだが、怠慢で、感性の鈍磨した彼等は、その芽に水を与えなかった。かつてピート・タウンゼントはこう言った「ロックとは、バンドとオーディエンスとジャーナリズムの三者との関係性である」。その言葉が正しいとしたら、日本のロックを殺したのは、ジャーナリズムの責任だ。「オルタナティヴを殺したのは誰か?」だと? お前のせいだよ! 
さて、それはさておき。実際のところ、沖縄で浄化されちゃったかのように語られがちだった、どんとですが、多分、その原因は小嶋さんの語り口にあると思われます。この本を読むと、どんとはいわゆるスピリチュアル系は大嫌いだったみたい。「目に見えないものをわかったふうに言うのは信じられない」と、実にまっとうな言い分だと思います。でも、どんとの歌詞やMCなんかは、とても預言的だったりするのも事実。そしたら、小嶋さんが対談の中で「どんとの言葉は、あらゆる宗教が言ってきたことの、新しいヴァージョン」的なことを言ってた。僕もまったく同じことを思ってた。ライブDVD観る限り、神が降りてきてるとしか思えない瞬間があるのです。新しい宗教、生きている宗教、形式化されていない宗教…。ひょっとしたら、ボ・ガンボスっていうのは、そういうものだったのかもしれません。





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Last updated  Mar 5, 2006 01:12:31 PM
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