福禄太郎の書評と時事評論

私は競馬はやりませんが、株式投資の本で引用してあったので興味を持って読みました。

これは競馬を「スピード指数」という指数をもとに分析して実践している人の本です。

アンドリュー・ベイヤー「勝ち馬を探せ」を自分なりにアレンジして、スピード指数を考案したものです。

スピード指数とは、（基準タイムー走破タイム）×距離指数＋馬場指数＋（負担重量ー５５）×２＋８０．

要するに過去のタイムを参考に馬場および、重量を考慮しているのです。

著者は当初はこれで万馬券を当てたそうですが、発表してノウハウが知れ渡ったために、配当が減ってきてしまったとのことです。

さらにペース指数、上がり指数、先行指数のようなほかの指数およびそれを実践した競馬の話が解説されます。

統計学者だったら重回帰分析で処理するようなところを、もっと要素別の積み上げでコツコツと分析しているのです。

データ解析のお手本です。

実証的な分析態度に感服するとともに、私の株や為替に対する甘さをしみじみと感じたのでした。