みなとみらいのあるJR桜木町駅から大岡川をさかのぼると、京浜急行線と横浜市営地下鉄の弘明寺(ぐみょうじ)駅までの間、およそ3キロが大岡川プロムナードという桜並木になっている。私の自宅はこのプロムナードの中間位に位置していて、気軽に散歩が楽しめる。
今日は天気もいいし、そろそろ桜見物でもと大岡川の川沿いに出ることにした。歩道に植えられ、川に張り出すように枝を伸ばす桜は、五分咲きぐらいだろうか。露店が川沿いに軒を列ねている。歩道の半分を占め賑やかなものだ。所々で数人の宴会風景がみられる。レジャーシートを敷いて宴会をやるには体が冷えそうだが、桜の樹の下は人を陽気にさせるらしい。誰もが声高に話し、座は盛り上がっている。
弘明寺商店街まで歩いてみた。桜の花は樹によって咲き方にかなりばらつきがあることがわかった。明日天気が良ければ、一気にほころびるだろう。さすがに商店街の中は人が多い。路上で歌う女性ユニットはギャラリーの多さに戸惑っているようだったが、美しいハーモニーを聴かせていた。いつもより買い物客の多い商店街はざわざわとしている。私とは逆に、商店街でビ-ルやつまみを買い、花見をしながら川沿いに歩き、商店街から遠ざかって行く人の姿も見られた。
弘明寺商店街には3軒の酒屋がある。「かどみせ酒店」「川松屋酒店」「ほまれや酒舗」だ。「かどみせ酒店」は、弘明寺観音の前にある酒屋。「川松屋酒店」には大岡川をイメージしたオリジナルワイン「もやい」がある。「ほまれや酒舗」は市営地下鉄の弘明寺駅に一番近い酒屋で、泡盛の量り売りをしてくれる。それぞれに特徴のある酒屋だ。弘明寺には地酒として「弘明寺」なる酒がある。それも3種類。酒屋の数だけ「弘明寺」があるのだ。それぞれがオリジナルと称している。それぞれを飲み比べてみるのも面白いかもしれない。
「ほまれや酒舗」ではこの季節限定の「さくら」という酒を店頭に置いていた。よくよく見ると「水芭蕉」と同じ蔵元とある。「水芭蕉」といえば群馬。ここで何か腑に落ちない気持ちになるのは私だけだろうか。味は試してみたいのだが。
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