太陽のパスタ、豆のスープ
宮下奈都(ナツ)さんの太陽のパスタ、豆のスープを読みました。結婚までの日々を順調に送っているかに見えた明日羽(あすわ)は、ある日突然、婚約者の譲(ゆずる)さんに別れを告げられる。目の前が真っ暗になった明日羽に、ちょっと変わり者で独身の叔母・ロッカさんは、「やりたいことや、楽しそうなこと、ほしいもの、全部書き出してごらん」と、“リスト”を書くように言う。「ドリフターズ・リスト」、つまり、漂流する者たちの指針になるリストだ。環境を変えて立ち直ろう、きれいになって譲さんを見返そうとリストを埋めていく。書き足しては実行し、加えては削り…やりたいことを考えることは、自分を知ることだと気付いた明日羽は、ときにつまづき、迷いながらも、ロッカさんや幼なじみの京、同僚の郁ちゃんに助けられ、「明日へのリスト」を作っていく。そしてリストがいらなくなったとき、そこには新たな発見が待っていた―。 【内容情報】(「BOOK」データベースより)暗闇をさまよう明日羽に、叔母のロッカさんは“リスト”を作るよう勧める。溺れる者が掴むワラのごとき、「漂流者のリスト」だという。明日羽は岸辺にたどり着けるのか?そこで、何を見つけるのか?ささやかだけれど、確かにそこでキラキラと輝いている、大切なもの。読めば世界が色づきはじめる…“宮下マジック”にハマる人続出中。 料理本?のようなタイトルにぴんと来て、読んでみることにしました。宮下さんの作品ははじめて。私は好きな作家さんを見つけると、作品を網羅して読むタイプなので、最初の一冊は大事です。最初の一冊がイマイチだと、そのあとあんまり手にとらなくなってしまうので。空気感がすごくいいです。結婚間近のあすはちゃんがふられて、ドリフターズリストを書きながら、再生して息ます。ドリフターズって、漂流者って意味だったんですねぇ。有名な「8時だよ!」のあのグループしか知らなかった・・・。ドリフターズリストのやりたいことを見つめていく中で、自分を見つめていく感じがいいです。 ル・クルーゼの鍋を思い切って買って、料理したり、青空マーケットにオーガニックの石けんを売る女の子たちがでてきて、ちょっとうれしくなったり。ちょうど読んでいるときに友人のAちゃんがこの本を紹介してくれるコメントくれてびっくり。離れたところに住んでいても、同じときに見つけているなんて、すごいなぁ。この本を読んで、宮下さんの他の作品を読みたくなり、いくつか読んでみました。まだ出ている作品は少ないけど、これからも読んでみたい作家さんになりました。よろこびの歌スコーレno.4