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NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

NOと言える三多摩~言泉「やまと」後悔日誌

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言泉「やまと」

言泉「やまと」

2007.09.22
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カテゴリ:映画
今日の天気は晴れ時々曇り。三多摩の府中のアメダスによれば、今日の日最低気温は21.7℃(03:50)、日最高気温は33.5℃(14:50)。彼岸に入っているのに、3日連続の真夏日となった。

上空の偏西風は北海道のやや北を流れていて、太平洋高気圧は東北地方北部あたりから南の日本付近を広く覆っている。本当に真夏のような気圧配置ではあるが、気象庁のスパコンによれば前線が徐々に南下してくるため、東日本では天気は下り坂らしい。



さて、今日は、映画を3本見てきた。
自らの修士論文のスケジュールを考えると、こんな「極楽トンボ」の生活がいつまで続くか定かではないが、余裕があるうちは新作をできるだけ多く見ておきたいと思っている。
いずれにしても、今日の記事では、それらのレビューを試みたい。

1本目は『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』。
「ファンタスティック・フォー」の4人のメンバーのうちの2人、リード・リチャーズ(Mr.ファンタスティック)とスーザン・ストーム(インビジブル・ウーマン)の結婚式が目前に迫り、全米ではホットな話題となっている。残る2人、岩石のような体を持つ怪力男ベン・グリム(ザ・シング)は恋人アリシアとのロマンスを、またスーの弟ジョニー・ストーム(ヒューマン・トーチ)もセレブな生活を、それぞれ楽しんでいる。そんな中、日本の駿河湾では海水面が凍結し、エジプトのギザでは雪が降り、米国のロサンゼルス一帯では大停電・・・と、科学では説明できない異常現象が世界各地で次々と起きていた。その際、空を駆け抜ける謎の閃光が目撃されており、その正体を暴くべく、ヘイガー将軍はリードらに調査を依頼する。リードは、表向きはスーとの挙式を理由に断るが、裏ではこっそりと閃光の追跡装置を開発していた。そして、いよいよ結婚式の当日を迎えるが、例の閃光がニューヨークに出現し、式場はめちゃくちゃに。ジョニーが閃光を追いかけると、その正体は銀色のボードを操る未知の生命体(シルバーサーファー)であったが、その強大なパワーの前にジョニーは墜落する。やがて、このシルバーサーファーが出現した星は8日以内に滅びていることを知り、ヤツが作り出したクレーターの発生パターンから次の出現地点がロンドンであることを特定するものの、リードたちはチームワークの乱れからどうにも手が出せなかった。そこで、ヘイガー将軍は、かつて「ファンタスティック・フォー」によって野望を砕かれたはずの宿敵ビクター(Dr.ドゥーム)を科学者として起用し、彼らはしぶしぶ手を組むことになるが・・・。

熱狂的なファンを誇る、米国マーベル・コミックの映画化第2弾。原題は『Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer』であるが、邦題では『銀河の危機』となっている。

私自身は第1作を見ていないため、ヘイガー将軍やダース・シディアスを思わせるビクターが何者なのかよく分からなかった。前作を見ている観客にはおそらくおなじみのキャラクターなのであろう。前作の予備知識があればもっと楽しめるかもしれないが、そうした予備知識がなくても、本作のストーリー展開としては特に問題なく理解できるはずである。
むしろ問題なのは、日本を含むアジアなどの各国市場に媚を売るあまり、微妙な描写が含まれていること。冒頭の駿河湾の漁師たちもそうであったが、ラストシーンの××などは違和感を禁じえなかった。とは言え、目くじらを立てるほどでもあるまい。アメコミとして割り切って見るのが正解と思われる。

2本目は『めがね』。
春の浅い頃、タエコはプロペラ機でとある南の海辺の空港に降り立つ。大きなトランクを一つ提げて、民宿ハマダにやって来る。リゾート気分で観光やら読書やらを楽しむつもりであったが、ここは観光する場所もない田舎町。がっかりするタエコは、民宿の亭主ユージらのもてなしを断りつつ、町で毛糸を買ってきては適当に編み物を始めるのであった。そんな民宿ハマダの近くには、不思議な人々が集まってくる。毎年春になると民宿にやって来る常連客のサクラは、浜辺の小屋でカキ氷を笑顔で振る舞う。高校教師のハルカは、意味もなく近所をぶらついている。そして、毎朝、浜辺で行われるメルシー体操。彼らのマイペースさに耐え切れなくなったタエコは、ハマダを出て、町にあるもう一つの民宿、マリン・パレスに移ろうとするが・・・。

『かもめ食堂』の荻上直子監督と、その主要キャストの小林聡美氏やもたいまさこ氏らによる、ロハス系人間ドラマ。

鹿児島県・奄美諸島最南端の与論島で撮影された南の海のビジュアルや、ゆったりとした音楽が、実に心地よい。また、市川実日子氏、加瀬亮氏、光石研氏といった個性的なキャストも、巧みな演技を見せている。
登場人物にしてもストーリーにしても、とにかく何もかもがユルユルで、まったりと時間が流れていく感じ。本作ではそれぞれの登場人物の「背景」を積極的に描こうとしていない。ストーリーが進行するにつれて少しは見えてくるとは言え、誰がどういう経緯でこの場所に来ているのかがほとんど分からないのである。見る者には「行間を読む想像力」が求められるとも言えるが、細かいことは別に分からなくてもいいか・・・という気にさせてしまうのが、この南の海のなせる業かもしれない。
都会人のタエコにとっては、そうしたユルユルさが最初のうちは我慢ならなかったものの、次第に変わっていく様子が見ていて面白かった。特にラストシーンが印象的。スローライフに憧れる都会人には、「スローライフの現実」を知る上でも、有意義な作品となるに違いない。

3本目は『夜の上海』。
トップヘアメイクアーティストの水島直樹は、音楽祭の仕事で上海に来ていた。仕事の上でも恋愛の上でもパートナーの高橋美帆とは長い付き合いになるが、このところ仕事に追われて満足に会話も交わさず、しっくりこない関係が続いていた。その美帆を追って、わざわざ有給休暇を取得してまで、上海にやって来た男がいる。彼の名は河口龍一。美帆にとっては年下の男であり、美帆はほとんど相手にしていなかった。直樹も彼の存在をうすうす気づいてはいたものの、特に何もせずにやり過ごす。音楽祭終了後、直樹は街を一人でぶらりと歩いているうちに、ふとしたきっかけから迷子になってしまう。そんなとき、背後から高速で走ってくるタクシーに追突される。運転していたのは女性ドライバーのリンシー(林夕)。彼女はひとまず直樹をタクシーに乗せ、彼をホテルに送ろうとするが、パスポートも財布も携帯電話も持たずに出てきた直樹は、自分がどこに宿泊するかも知らず、まして中国語は全く分からない。お互いに困惑しながらも、直樹とリンシーは車で夜の上海をさまようのであった・・・。

日中合作のラブ・ストーリー。水島直樹役を演じたのは本木雅弘氏、またリンシー役を演じたのは『少林サッカー』でブレイクしたヴィッキー・チャオ氏。この美男美女の組み合わせは見事と言うほかあるまい。
しかし・・・塚本高史氏の演じた河口龍一の存在が何とも鬱陶しい(!)。水島直樹と高橋美帆との関係がうまくいっていないことを強調する意味では、このキャラクターの存在は効果的かもしれない。ところが、その分、ストーリーの現実味を著しく損ねてしまい、見る者の感情移入を妨げるのである。まさに「お邪魔虫」。キャラクターにせよストーリーにせよ、そのあたりの工夫がほしいところであった。
また、脇役ながらも存在感のあるサム・リー氏やミルヒー竹中直人氏(ネイティブ?)のいい加減な日本語が、いかにもステレオタイプ的で、日本語教育の立場としては違和感を覚えてしまった。ただ、日本留学を希望しているリンシーの弟(マンガおたく?)が直樹に話す日本語の挨拶「●●●」は、私も「なるほど、そういう挨拶もアリか」と、思わず苦笑させられた次第である。そういう意味では、非常に興味深かったと言える。





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Last updated  2007.11.21 20:58:46



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