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カテゴリ:正法誌No40
鹿児島県に垂水市という所がある。
園頭先生が行かれたときはまだ町であったが、そこで同じ海岸の同じ場所で、同 じ日に三人続けて子供を亡くしたという人があった。 一番最初の子供が五才になった時に海で死んだ。 に生まれた子供が五才になったら、同じ場所で同じ日に同じ死に方をした。 三人目の子供が生まれて五才になった。 今度は死なせないように気をつけていたのに、ちょっとしたすきに飛び出してま た死んでしまった。 四人目の子供が生まれた。 その子供が五才になると、また同じ死に方をするのではないかと、心配で夜も寝 られないということであった。 親にしてみれば子供が成長することは、一日一日また死なせることであるという 心でたまらなく心配で不安であったのである。 園頭先生は、その海岸の死んだ場所に行って、 「せっかく霊の修行のためにこの世に生まれてきて、波にさらわれて五才で死ん でゆかなければならなかった、あなたの心の悲しみはよくわかります。 いよいよ息が切れるというその瞬間に、あなたはなつかしいお母さんのことを思 われたことでしょう。 そういう死に方をされるというのはまことに残念なことであっても、しかし、も う肉体を亡くした以上は、この世に対する執着を一切断ち切って、あの世で霊の 修行をしなければならないのです。 人間は神の子で、自由自在な心を持っているのです。 あなたの悲しみはよくわかりますが、自分が救われたいと思って、自分が死んだ と同じような現象を起こさせることは決して救いにならないばかりか、あなたの 選んできたその親を深く悲しませることになるだけで、あなたはそれを見て知っ ていられるはずです。 だから、今後はそういうことのないようにしてください。 私(園頭先生)が光を送りますから、それによって成仏して下さいと供養した。 そうして四人目の子供からはみな無事に成長している。 正法誌N040号 1981年 12月号より抜粋 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 「正しく見、正しく思い、正しく語り、正しく仕事をなし、正しく生活し、正しく道に精進し、正しく念じ、正しく定に入る」が八正道の実践の生活です。本書では、ブッタが説いた八正道に照明を当て、偉大な釈尊の教えを中心に、仏教的立場から説明しました。 【目次】(「BOOK」データベースより) 第1章 人の心と現代の相(青白き青年/笑いのオバサン/救われた子供 ほか)/第2章 迷いの原因と心の相(苦・集・滅・道/心と空について/心は九つの機能から成る ほか)/第3章 現代に生きる八正道(正見/正思/正語 ほか)
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Last updated
2011.02.25 23:28:46
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