モレル「中毒」騒動
米国に来て中断しているものの一つに山歩きやキノコ狩りがある。 なんせミシガンには山といえるほどの山がなかったので、あまり自然探索はできなかった。 キノコについては、こちらで人気があるのがモレルというキノコで、日本ではあまり見かけない。 モレルについては、笑えない思い出がある。 会社の友人とキノコ談義になって、モレル好きの友人は、モレルの季節が来た折に、わざわざ天然のモレルを届けてくれた。(マツタケ程ではないが、この辺ではモレルは非常に高価。) このモレルをソテーにして、白ワインと多食した。なんせ、初めてで嬉しいのだが、家で食べる人がいなかったので、勢い一人で平らげてしまった。 数時間経って、手足が痺れてきたことに気がついた。よくいえば、ダルクてダルクて、いてもたってもいられないのだ。麻痺とは違うのだが、「疼く」ような感覚。 ラジオ体操の腕の上げ下げ運動を繰り返して、この難局を乗り切ったが、家族が心配と奇異の目で驚いていた。これが、こちらでのモレル「中毒」騒動。通常モレルに毒性じゃないといわれているので、白ワインとの食べあわせが悪かったからかもしれない。 この親しい友人には悪いことをしたのだが、その時一緒にもらった日本人がいて、早速教えてあげたことを覚えている。 日本に帰ったら、山歩きとともに、キノコ狩を再開できる。「あたる」おっかなビックリはあるけれど、大量のキノコを発見したときの舞い上がるような喜びや、キノコの食感は病みつきになるものだ。 そんなことを考えている帰国直前のサンクスギビング。