１２月２６日に閣議決定される男女共同参画基本計画をめぐって、保守側、フェミ側のつばぜり合いが続いている。
以下に、参考になるメルマガを紹介します。


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　反フェミニズム通信　平成17年12月25日発行　第73号
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　ジェンダーフリー大臣を誕生させた愚民保守
　男女共同参画基本計画で露呈した自民党のフェミ汚染

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　男女共同参画基本計画の改定問題をめぐる最近の動きをみてゐると、我が国の愚民保守どもの馬鹿さ加減を露呈して余りあると思ふ。

　この連中、今になつて男女共同参画基本計画からジェンダーフリーが削除されたの、ジェンダーといふ文言が残りさうだのと騒いでゐる。

　基本計画に「ジェンダー」を残せと強硬に主張してきたのは、云ふまでもなく猪口邦子・男女共同参画担当大臣である。猪口の背後でそれを後押ししてゐるのは小泉首相である。
　
　しかるに、この間の総選挙で、東京比例区で猪口邦子に清き一票を投じたのはこの愚民保守どもである。笑止といふしかない。無邪気に自民党やら猪口邦子やらフェミニストやらに投票しておいて、自民党圧勝を背景に小泉がフェミニズム政策を推進し始めると、その事実には目をつぶり、ジェンダー基本計画はあくまで政府部内の一部のフェミニズム勢力の陰謀であるかのごとく言ひ募つてゐる。

　猪口邦子は自分でジェンダーフリー推進論者であることを広言してゐたのだし、小泉はそれを知りつつ男女共同参画担当大臣に猪口を任命したのだから、小泉は確信犯ではないのか。ここに及んでも、猪口大臣はフェモクラットに引きずられてゐるだとか猪口を擁護してゐる愚民保守をみると、この連中のバカさ加減は救ひがたいと思ふ。


　明らかに言へることがある。それは、猪口邦子が男女共同参画担当大臣に就任しなかつたら、「ジェンダー」なんて文言は男女共同参画基本計画から消えてなくなつてゐたといふことである。私は、猪口邦子に一票を投じた人間（東京比例区で自民党に投票した人間）を「ジェンダー基本計画」の共犯者と呼ぶことに躊躇しない。

　猪口を後押ししたの小泉だけではない。「自民党男女共同参画新人議員勉強会」のメンバーたちは、猪口大臣を訪ね、基本計画策定にあたつてはジェンダーの視点を忘れないやうにといふ提言書を渡してゐる。かれらは、「ジェンダーの視点は、社会における男女の役割について、固定的に決めつける物の見方に対し、問題意識を持つていかうとすることであり、国際的にも重要」と宣つたさうである。

　自民党男女共同参画新人議員勉強会のメンバーたちは、云ふまでもなく、小泉チルドレンなるゴミクズ議員たちである。このゴミクズ議員どもをたきつけたのは誰か？　ほかならぬ猪口邦子である。

　総選挙で当選後、猪口が同期の一年性を集めて自民党内に組織したのが「自民党男女共同参画新人議員勉強会」なのだ（佐藤ゆかり、藤野真紀子らはその熱心なメンバー）。つまり猪口は自分が仕切る団体の配下を使つて、大臣室でジェンダーフリー礼讃の口上を述べさせたわけだ。
　
　猪口邦子は自民党内の新人議員の間にジェンダーフリーのバチルスをばらまき始めた張本人である。それを承知しながら猪口を男女共同参画担当大臣に任命したのだから、小泉首相の思想傾向も分からうといふものではないか。

　この問題における安倍官房長官の役回りは実に情けないものだ。
簡単に云ふと、ジェンダーフリー反対派の抑へ役だ。安倍官房長官は、猪口大臣と、反猪口の急先鋒である山谷えり子政務官（と山口泰明副大臣）の双方に個別に会ひ、「調整に奔走」（産経新聞の見出し）したといふことになつてゐる。

　安倍氏は自民党の「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム（ＰＴ）」の前座長であり、山谷氏とは思想を共有するが、安倍官房長官が山谷政務官に「俺のかはりに猪口を徹底的に攻撃しろ」と激励したといふことはありえない。調整に奔走といふと何やらカッコいいが、要するに双方に妥協を勧めたといふことだ。

　かくて、ジェンダーといふ文言が残り、それと引き替へに、原案にあつたいくつかの文言が修正もしくは削除された。愚民保守たちは例によつて「非常によくなつた」と無邪気に喜んでゐる。男女共同参画基本計画の全文が出てくれば分かると思ふ。「ジェンダー」と引き替へに獲得した「成果」なんてほとんどとるに足りないものだつたといふことが。改定基本計画がフェミニズムのプロパガンダと要求が詰め込まれた文書であることに変はりのないことが。

　あの選挙後、自民党はゴミクズ議員とフェミニスト議員のゴミためのようになつてしまつた。男女共同参画基本計画問題はその事実を天下にさらけ出した第一幕だつた。第二幕は、年明けに皇室典範問題で幕を開けることになるだらう。


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