ウルトラクイズの記憶
かつて大型クイズ番組として名を馳せた『アメリカ横断ウルトラクイズ』の第13回大会が、CS放送「ファミリー劇場」で放送される。この第13回は、個性派揃いの参加者たちによる激闘死闘名勝負の連続で、クイズマニアの間でも記憶に残る大会として語り継がれている。実はこの回に、ワタシは変わった形で参加している。ワタシは当時大学の4年生だったのだが、ひとつ下の後輩が『ウルトラクイズ』の問題作成に参加していて、おもしろそうだからとワタシもいくつか問題を作らせてもらった。指定の用紙に問題と解答、その出典を記入して提出する形で、まるバツ問題と三択、早押しの三種類、計20問ほど作っただろうか。結局本戦で使用されたのはまるバツ1問と三択3問だった。問題が採用されるとギャラが出るとのことだった。ただ、三択は無条件で(1問あたり500円くらいだったかな?)出るものの、まるバツについては放送で使用されないとギャラは発生しないのだという。ちなみにワタシの作った問題は…Q ソ連型の風邪は、ソ連からやってくるというものだった(出題される際にはだいぶ脚色されて「流感のウイルス『ソ連型』は、ソビエトからやってきたものを言う」となっていた)が、問題を提出した後輩Hくんの言うところでは「ぎっちょさん、残念ですがあれ、放送はされないと思いますよ」とのこと。なんでかって、当時幅をきかせていた某大学のクイズ研究会に問題の答えを読まれて、そこに参加者が軒並みくっついていっちまったものだから、ほとんどが正解のゾーンに入ってしまったから。やっぱり、解答が割れないと見た目にも面白味がないということなのだ。ところがこの問題、不正解となった極少数意見に入っていた、たまたまカメラが追いかけていた男性参加者の、一緒に連れて走っていた小さいお子さんとのやり取りが面白かったこともあって、なんとオンエアされてしまったのだ!「ぎっちょさん、おめでとうございます。あの親子にお礼言わないといけないですね」とニヤニヤ笑いながらHくんに渡された金額は、なんと1万円!!ちなみに、自由の女神にまつわる第1問が採用されると、もっと高額なギャラが入るのだという。何はともあれ、あの親子にはホント、頭が上がらない。間違った答えに走るお父さんを、泣きながら反対方向へ行くように説いていたあの子。今や三十路過ぎの立派な青年になっているのだろうと思うと感慨深いものがある。間近に迫った放送が楽しみでならない。ぎっちょ