自然の中で暮らすということ
去年、タイに行った時のある一日のことです。サハイナンで使う水は、簡易的なホースのような水道管のようなもので、山から引いてきています。新しい水道管を引いたときは、自然に対していい水がずっと出るように、お祈りをします。その時のこと。祭壇を作ってお祈りするのですが、ナタだけを持って山に入り、祭壇の材料は現地調達。その辺に生えている竹をとって、ものの1時間程度で祭壇を作り上げてしまいます。祭壇の上にはお酒とお供え物。お供えしたものを、お昼ご飯のおかずにみんなでいただきます。お供え物だけではみんなのご飯としては足りないので、その場で料理も作るのですが、鍋がわりの調理器具も、竹を使います。山の中といっても食べる時はきれいなところで。葉っぱを敷物にして、お昼ご飯。お神酒もいただきました。山の中でお祈りして食事、という大きなイベントだったのですが、持ち込んだのはナタとお酒と食材ぐらいであとは現地調達。終了後は、敷物も鍋も、その辺にある竹や葉っぱだから、そのまま置いておいても自然に還っていく(もちろん全くの放置ではなく、ある程度は片付けます)。こんな彼らの生活を、ぼくはとってもかっこよく思ったのです。こんな彼らの文化を、日本の日常で応用するとしたら?今ぱっと思いついたのは、山であればそこらじゅうにクマザサが生えているので、箸を忘れたときはそれを使うとか?あ、くしゃみして鼻水が出た時、イタドリの葉っぱで鼻かんだこともあったな。こういうこと、一回でもやってみると、子供と出かけたときにポケットティッシュがなくてうろたえるとかいうことが、減っていくと思います。ごく小さな効果に見えて、こういうことを試してみると、すごく自由に生きられるようになっていくんですよ。ラジオ、収録しました。ブログ前半の、山でお祈りした時の話などです。こちらからお聴きください。