源氏物語の続編「山路の露-完」
「浮舟は都へは行かず尼を続けた?」 「Dog photography and Essay」では、愛犬ホープと歩いた道と「愛犬もも」との物語を公開してます。中将の君は母として浮舟を都の目立たぬ場所に移したいと思う。だが出家した浮舟が華やかな都で暮らすのは分不相応だと考える。匂宮は亡き式部卿宮の娘である宮の君に手出ししていたようだ。ご執心というわけではなく中の君をこの上なく大切にしていた。匂宮は他に子供がいなく中の君との間の若君を存分に可愛がっていた。若君の行く末は安泰であるが匂宮の女癖の悪さは治まっていなかった。薫は左大将と内大臣へ出世し妻の女二宮は懐妊して母・女三宮は大喜びだ。雪の積もった冬の小野の里に薫から浮舟のもとへ見舞いの手紙が届いた。浮舟は深々と降る雪を見ながらしみじみとした思いで返事を書き出した。薫は浮舟を早く都に移したいと思うが世間の噂の種になるのは避けたい。浮舟の処遇を考えるが女二宮の出産も控えており時機も悪いと悩む。薫は浮舟の所在を中君にも明かさず一体どうすれば良いか考える。薫は中君に浮舟の消息が分かった時点で話しておけば苦しむ事もなかった。匂宮の妻の中君へ浮舟の事を連絡すれば匂宮の知る事となり一番避けたい。薫は浮舟と匂宮の密通の事がショックで中君に告げられない事もあった。浮舟の母は中君に告げる事はなく薫から匂宮の妻へ話す事は躊躇っていた。母の中将の君も薫も浮舟を都へとの思いが強かったが浮舟の決心は強い。「夢浮橋」の続編として180年後の人が書いた「山路の露」だった。「山路の露」の最後の浮舟は都へは行かず尼を続けたのではと感じるが。「古里の月は涙にかきくれてその世ながらの影は見ざりき」が物語る。源氏物語「山路の露」(完)