徒然草/三十一段の二/三十二段の一 一言も書かないようなひねくれ者
「夜明けまで月を見て歩いた」「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「徒然草の1から100」の研鑽を公開してます。三十一段の二その雪に感じる興趣のない返事に対して、この雪をどのように見るのか、一言も書かないようなひねくれ者の言う事を聞き入れても良いものか。かえすがえすも残念な気持ちですと言っているのが面白かった。今は亡き人のエピソードであるから、こんな事でも忘れることができない。三十二段の一九月二十日の頃、ある人に誘われて夜明けまで月を見て歩いた。ある人が思い出した場所があるということで、私に案内させて、その家の中に入っていった。荒れた庭の生い茂る植物には露が降りており、周囲にはわざとではない焚き物の香りが漂っていた。忍びながら話している気配が非常にしみじみとした情趣を醸している。適当な時間にある人はおいとまされたのだが、まだこの家に住んでいる女性の姿が優美に感じられて、物陰からしばらく見ていた。