徒然草/九十九段の一 美男で楽しい人物が過度の贅沢を好む性格
「息子を検非違使庁の長官に」「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「徒然草の1から100」の研鑽を公開してます。九十九段の一堀川相国(久我基具)は、美男で楽しい人物であったが、過度の贅沢を好む性格で、自分の息子を検非違使庁の長官にして、庁務を司らせたが、庁舎にある唐櫃(中国風の収納箱)が古くて見苦しいと、新調することを命じた。だが、この唐櫃は、古代から伝わっていて、いつ持ってこられたかも分からず、数百年の年月を経た貴重な物であり、代々伝えられた公共の物品で、古くなり破損している事が返って価値がある。簡単に廃棄する事など出来ないと言う昔の出来事(故実)に詳しい役人の意見を聞いて、その事は止めにした。百段の一久我相国が、宮中の殿上で水を所望すると、女官が土器に水を入れてきた。相国は、まがりの器に入れて持ってきなさいと言って、まがりの器で水をお飲んだ。まがりの器は水や食物を入れる器だが具体的には不詳である。