カテゴリ:真空管
ARCTURUSのGAという真空管を紹介します。
不思議な名前です。 以前、6A4/LAという真空管を紹介しましたが、LA的な名前のつけかたですね。 GA以外に類似した球が無いです。 そして情報が殆どありません。 Radiomuseumの「GA」を見ると、 F-P-G1-G2-Fの並びです。 構造を見ると... 五極菅であることがわかります。 上側から見るとこのような感じです。 サプレッサーグリッド(G3)がフィラメント中点に接続されています。 DC点火では2.5Vのバイアスが掛かりますが、G3の電流はフィラメント電流に比べれば無視出来ますし0Vに限りなく近い値ですから大丈夫かと思います。 フィラメント点灯。 D404F03さんの情報によりますと、規格は以下の通りです。 Ef=5.0V, If=0.25A Ep=180V, Eg2=180V Eg1=-10V Ip=35mA, Ig2=7.5mA gm=2.0mA/V rp=30kΩ RL=7kΩ Po=800mW(0.8W) tubebooks.orgでも見つけました。 実際はどのような特性なのでしょう? etracerで特性を測定してみましょう。 今回は五結と三結の両方を測ります。 何で両方測ったかは測定結果からお察しください..。(汗) 【1本目】 Ef=5.0V, If=0.26A 五結 Ep=180V, Eg2=180V Eg1=9.3V Ip=19.99mA Ig2=4.43mA rp=45181Ω gm=2229μS μ=100.7V/V 三結 Ep=180V Eg1=9.3V Ip+Ig2=19.96mA Ig2=4.44mA rp=3366Ω gm=2339μS μ=7.5V/V 【2本目】 Ef=5.0V, If=0.26A 五結 Ep=180V, Eg2=180V Eg1=9.6V Ip=20.20mA Ig2=4.28mA rp=42413Ω gm=2355μS μ=99.9V/V 三結 Ep=180V Eg1=9.3V Ip+Ig2=20.16mA Ig2=4.27mA rp=3284Ω gm=2325μS μ=7.6V/V 五結の7kΩ負荷では設計値に近い0.7Wが余裕で出ます。 しかし三結ではEg0VのIp特性がかなり高圧寄りで、振ってすぐEg0Vのところに当たってしまいます。最大出力0.15W程度で全く実用になりません。 もしEpが250Vまであって三結でもう少しrpが下がれば実用になったと思いますが、それではただ47に限りなく近くなってしまうだけなわけで。(笑) 互換性に乏しい球ですが、面白い真空管かと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 20, 2023 09:39:38 PM
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