カテゴリ:真空管
Bendixの5992という真空管を紹介します。
![]() 6V6系ではありますが、軍用ということで耐震性などが高められているようです。 リブの入ったボックスプレートです。 ![]() 6V6とは随分と形状が異なります。 低く身構えた姿は、耐震性を向上するためでしょう。 ![]() かなりしっかりした造りですね。 規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベース 「5992」規格表が参考になります。 6V6同様にプレート損失12Wです。 ヒーターは6V6の0.45Aに対して0.6Aと余裕を持たせてあるようです。 耐震性を上げるためにカソードは分厚く出来ており、暖まるまで1分近く掛かります。 試聴レポートはオッカイポの旅「真空管小研究 Bendix5992」も興味深いですね。 etracerで三結特性を測定しましょう。 6V6と同じ条件でいきます。 【1本目】 ![]() Eh=6.3, Ih=V0.61A Ep=250V Eg1=-14.5V Ip+Ig2=35.09mA Ig2=2.57mA rp=2370Ω gm=3894μS μ=9.2V/V 【2本目】 ![]() Eh=6.3, Ih=V0.61A Ep=250V Eg1=-13.5V Ip+Ig2=35.08mA Ig2=2.66mA rp=2434Ω gm=3796μS μ=9.2V/V 【3本目】 ![]() Eh=6.3, Ih=V0.61A Ep=250V Eg1=-13.7V Ip+Ig2=35.12mA Ig2=2.63mA rp=2368Ω gm=4059μS μ=9.6V/V 【4本目】 ![]() Eh=6.3, Ih=V0.61A Ep=250V Eg1=-15.3V Ip+Ig2=35.11mA Ig2=2.27mA rp=2267Ω gm=3953μS μ=9.0V/V 三結特性においては、6V6とほぼ相違ないかなと思います。 ところで、ビーム管接続の特性を見てください。 ![]() この1本が特に酷いのですが、他の3本も大体似たような傾向があり、170V前後のところに段付きが出ます。 5992のビーム管接続は左肩下がりが酷く、途中の段付もあるのでオーディオ向けとしては推奨できません。(あくまで私個人の意見です) 「耐震性のある球だから音も良いだろう」とか、それは幻想ですので。と、私の心の中の「創〇の館」先生が仰っています(笑) 因みに日立の6V6のビーム管接続はこちら。 ![]() 全然違いますよね。 三結で使うなら全く問題なく使えますが、市場で異常に高騰した価格でわざわざ購入するのは...。(もちろん「希少球だから欲しい」ということで買うなら構いません) etracerはIpカーブを描ける便利さはあるものの、真空管の素性の悪さも見せてしまうので、それはそれで悩ましいですね。 悪い特性を目にしてしまうと「ああ、これは見なければよかった..」と思うこともしばしばあります。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 24, 2024 08:17:16 AM
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