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カテゴリ:日本民俗・宗教哲学
スサノヲは泣きながら御殿を出た、ママに会いたいが、行けば帰れなくなる 途方にくれるスサノヲの頭の上で小鳥が鳴いている、楽しそうな声に誘われ上を見上 げると美しい空というものが目に飛び込んできた。スサノヲは、「そうだ、お姉さま に会いに行こう」と大声で叫ぶと、嬉しそうにドタドタと山や海を揺るがしながら天 に向かった。スサノヲは地球を支えるはずのカミだから、彼が地球上から抜け出し天 上の高天原に行くということは、地球は支えを失うということである。 スサノヲが 嵐のカミともいわれるゆえんはここにある、動くだけで地球は困ってしまうのだ。 スサノヲの様子を天界から見ていたアマテラスの側近の神々は、「天界を奪いに来た のではないでしょうか、さあさあ、お支度を」、アマテラスは髪を男髪に結いなおし 八尺のまが玉をつけた。勾玉は丸く幸せにという慈愛の象徴であり、弓矢という武装 だけではなくアマテラスは慈愛の気持ちも持って弟に会おうとしたのである。 「お姉さま、ごきげんよう」 「スサノヲ、どうして天界にまで上ってきたの?」 「ママに会いたい会いたいと泣いてばかりいて、父上にこっぴどく叱られました。 それでふとお姉さまに会いたくなったので、ここまで来たのです」 「そうなの、ではスサノヲ、おまえのこころが明るく綺麗だということを見せて」 「わかりました、証にカミの御霊をいただき、御子を生みましょう」 ここから先、「ウケヒ」と呼ばれる儀式が行われます、次回にまわしましょう。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 一 夢 庵 風 流 日 記 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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