1782919 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

一 夢 庵 風 流 日 記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

カレンダー

カテゴリ

日記/記事の投稿

バックナンバー

2024年05月
2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月
2023年11月
2023年10月
2023年09月
2023年08月

フリーページ

お気に入りブログ

今月から3ヶ月読売新… New! カーク船長4761さん

For world peace... Voielacteeさん
三人寄れば文殊の知恵 三人文殊さん
くりごと じんこωさん
殿上人日記 夢穂さん
なんだか幸せ ZAGZAGさん
こだわりのお買い物 doriminさん
今日、生きていると… ふうこ97さん
びーちぇの別館 まいそふぃーさん
明治の町家   姫… 春霜堂さん

ニューストピックス

2006年12月26日
XML
カテゴリ:歴史・戦史
”日本海軍とはこういうものであります”



工藤が海軍兵学校に入学したときに校長に就任したとある人物が彼に影響を与えたといえる。

その人は、鈴木貫太郎、そう敗戦前、ルーズベルトの死に際し、お悔やみの電報を打った

あの良識ある人である。 貫太郎の教えに「鉄拳制裁の禁止」「歴史・哲学教育強化」「成績

公表禁止」、この3つがある。 日本古来の武士道に鉄拳制裁などないということを教え、

教育には「四方の海皆はらからと思ふよになど波風に立ちさわぐらん」の御製から、明治天皇

の「四海同胞」の精神を称えている。 戦争という特殊状態においてもこの精神を忘れなかっ

た工藤艦長のエピソードを続けよう。


工藤艦長が指揮する駆逐艦「雷」は指揮官旗を翻す英海軍「エクゼター」に砲撃を開始した。

エクゼターは被弾し沈没、「沈みゆく敵艦に敬礼!」の掛け声とともに一斉に日本兵は敬礼

を行った、その後、「海上ニ浮遊スル敵兵ヲ救助スベシ」の命令が出された。 救命ボート

に乗っている者、救命用具をつけて海面に浮かんでいる者に対して、「雷」の乗組員は、縄

ばしごやロープなどで、救助にあたった。蒼白な顔に救出された喜びの笑みをたたえ、「サ

ンキュウ」と敬礼して甲板にあがってくる者、激しい戦闘によって大怪我をしている者など

が次々と助け出された。甲板上に収容された将兵には、乾パンとミルクが支給された。

「雷」によって救助された「エクゼター」乗組員は376名に上った。


ではこのような行動は日本海軍において特別な場合だったのだろうか?


大東亜戦争勃発2日後、日本海軍航空部隊は英国海軍最新鋭の「不沈艦プリンス・オブ・

ウェールズ」と戦艦「レパルス」を撃沈した。駆逐艦「エクスプレス」は、海上に脱出し

た数百人の乗組員たちの救助を始めたが、日本の航空隊は一切妨害せず、それどころか、

手を振ったり、親指をたてて、しっかりたのむぞ、という仕草を送った。さらに救助活動後

に、この駆逐艦がシンガポールに帰投するさいにも、日本機は上空から視認していたが、一

切、攻撃を差し控えていた。 こうした日本海軍の武士道は、英国海軍の将兵を感動させた。

工藤の敵兵救助は、こうした武士道の表れであり、決して例外的な行為だったわけではない


話を前に戻し、「エクゼター」沈没後、救助にあたろうとした駆逐艦「エンカウンター」は

日本海軍の追撃にあい、30分後に沈没する。 この「エンカウンター」に乗っていたのが

フォール卿である。 「エンカウンター」の乗務員たちは重油の海で20時間以上も遭難す

ることになった・・・そのとき、工藤艦長が指揮する「雷」が偶然通りかかり、「救助!」

の掛け声とともに一斉行動に入った。 「雷」の手の空いていた乗組員全員がロープや縄ば

しご、竹竿を差し出した。重傷者から救う事になったが、彼らは最期の力を振り絞って、

「雷」の舷側に泳ぎ着いて、竹竿に触れるや、安堵したのか、 ほとんどは力尽きて次々と

水面下に沈んでいってしまう。甲板上の乗組員たちは、涙声をからしながら「頑張れ!」

「頑張れ!」と呼びかける。この光景を見かねて、何人かの乗組員は、自ら海に飛び込み、

立ち泳ぎをしながら、重傷者の体にロープを巻き付けた。

こうなると、敵も味方もなかった。まして同じ海軍軍人である。甲板上で「雷」の乗組員の

腕に抱かれて息を引き取る者もいた。無事、救出された英兵は、体についた重油を乗組員が

布とアルコールで拭き取ってやった。新しいシャツと半ズボン、靴が支給され、熱いミルク

やビール、ビスケットが配られた。 フォールズ卿はこう回想している。


”私は、まさに「奇跡」が起こったと思い、これは夢ではないかと、
自分の手を何度もつねったのです。”


次回、最終回。





 人気ブログ ブログランキング・にほんブログ村へ くつろぐ 


 一 夢 庵 風 流 日 記






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年12月27日 02時55分19秒
コメント(6) | コメントを書く
[歴史・戦史] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.