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10/21に書いた、男性オペラユニットLEGENDの広島公演が、 去る12月15日、16日に行われました。 たまたま夫の友人から届いた一通のメールがきっかけで、 東京でのライブに出かけ、広島でのコンサートをぜひ実現させましょうと 安請け合いした私・・・。 それが、本当に形になり、想像を超えるたくさんのお客様を迎えて実現できたのは、 今年一番の喜びでした。 その影にどれだけ多くの人たちの協力があったことか・・・。 本当にありがたい気持ちでいっぱいです。 中でも最初に行われた旧日銀広島支店でのコンサートは 感動的でした。 被爆建物でもあるその場所は、まさに平和を祈るにふさわしい建物といえたでしょう。 天井が高く、どこか教会か何かのような厳かな雰囲気を感じるこの建物。 中に一歩踏み入れただけで、何かおのずと空気が変わるのを感じてしまう、そんな場所です。 幸いにも広島市の全面協力を受け、無料チャリティーコンサートとして参加者を募っていただきました。500人以上の応募があったものの、用意できる座席は限られていたので、 結局、当選の招待状をだしてもらったのが70人。 立ち見もOKとお知らせしましたが、やはり寒い中席がないコンサートに来るのはためらわれたのか、結局入場者は150人ほど。 結果、混乱もなく、ちょうどよい人数だったかもしれません。 日本全国のインテリアコーディネーターの方々の応募による個性豊かなスタンドの展覧会“灯展”の真っ只中に開場をお借りしたこともあって、暖かな光りが当日の雰囲気を、さらによいものにしてくれていました。 「愛と平和」をテーマにしているというLEGENDが、「広島に行くなら、ぜひどこかでチャリティーコンサートをさせてほしい」と言ってくれて実現した今回の旧日銀のコンサート。 有能な友人たちのおかげで着々と準備は進んだものの、一番私が引っかかっていたのは、 広島で平和を祈るというということを、彼らがどのように消化し、表現してくれるかということでした。 しかし、当日、そんな私の懸念は見事にくつがえされました。 彼らはこの日、一篇の詩の朗読とピアノの独奏を用意してくれていたのです。 「相生橋で(ヒロシマ)」 その日 それがいつでもない一日の 前日であるのかどうか だれも知らない あらゆるものの影が くっきりとくまどられるような朝 食卓のトーストの焼けぐあいについて 小さな不満を持つことの幸福 いとなみがつみかさなって うっすらとほこりのかぶるような記憶を ショパンを聞きながら 一枚一枚思い浮かべることの幸福 いさかい 和解 ほころび つくろい それらいっさいが幸福のたぐいであり 生活のがっさいがそこにそうしてあるその日が いつでもない一日の 前の日であるかどうか だれも気づかない 空の群青にはおびただしいひびがあり あやうくふるえている 杞の国の人の憂いばかりが とりのこされて笑われて むかし本当にこの空が崩れ落ちたことを 誰も思い出せない その朝も路面電車の音は響き 相生橋に人々の影は行きかい なんという偶然か、必然か、この詩はピアニストの清水新君のお父さんである詩人の清水博司さんが、広島を訪れたときに詠んだもの。 この詩を朗読するために、リーダーの吉田知明君は、前日の夜広島に到着後、深夜わざわざ相生橋にでかけてくれたそうです。 朗読の後に演奏された詩人の息子、新君によるショパンの「ノクターンOp62-1」は、きっと旧日銀であの日亡くなった方たちの魂にも届いたにちがいありません。 公演終了後には、原爆ドーム保存基金への募金も行われ、 LEGENDの持つ募金箱には、たくさんの寄付をいただきました。 ご協力いただいたみなさま、どうもありがとうございました。 はい、そしてこの募金箱、 WOODPROの味のある足場板による特注品です! (って、規格品に取り外し自由なフタをつけた だけなんですけど・・・) 世界遺産を末永く保存するための募金ですので、 ただの紙箱ではなく、 資源を無駄にしないという発想から生まれた 使い込んだ足場板のリサイクル品であるプランターを 募金箱として使いたいと、秘かにこだわりました。 (LEGENDのみなさんには、やけに重たい募金箱で、 大変だったかもしれません・・・汗) この後、広島オリエンタルホテルとウエストプラザでも ライブが行われ、2日間、どちらも大盛況のうちに終了しました。 ライブを聞いた人みんなにとっても、LEGENDのメンバーにとっても、 お互いに忘れがたい時間を過ごせたような気がして、本当にうれしかったです。 お手伝いくださったみなさま、ご来場くださったみなさま、 縁をつないでくれたYさん、 そしてLEGENDのみなさま、 心より、ありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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