結婚披露宴での小澤一郎 石川知裕
2月4日に東京で結婚披露宴を開かせていただきました。当日、主賓テーブルには民主党の小澤一郎元代表はじめ、「新党大地・真民主」の鈴木宗男代表、作家の佐藤優さん、歌手の松山千春さん、元「北勝海」の八角親方……錚々たる顔ぶれですから、われわれ新郎新婦が座る「ひな壇」よりも注目度が高く、人が集まっていましたね。小澤氏の挨拶では「重い荷物を背負わせてしまった」という言葉が印象的でした。事件について、小澤氏の口からいたわるような言葉を受けたのは初めてです。よく、小澤氏が「石川のバカがこんな処理をしやがって」と私を恨んでいるとか、逆に私が小澤氏を恨んでいるとか見られることがありますが、そんな感情はまったくない。司法権力の横暴に対して、共に闘う「同志」というとおこがましいですが小澤氏と気持ちは同じだと思っています。とにかく、この裁判では理不尽なことばかりが起こる。先日も、東京第五検察審査会に提出された捜査資料のリストなどの開示を求めた東京地裁の照会に対し、東京地検が開示を拒否したことが判明しました。前代未聞だそうです。よほど隠したいことがあるのでしょうか。そういう特捜部と戦っていく。それは決して小澤氏の言いなりになっているわけでなく、私自身の名誉と、私を選んでくれた十勝の有権者のためです。昨年末、私が鈴木代表の新党に参画したことで、「小澤を裏切った」と見られ、不和説も流れたようですが、お二人に結婚式に来ていただいたことで、支援者の不安を払拭できたことも、よかったと思っています。小澤氏は昔から、結婚式に出席しても、乾杯が終わるとすぐ帰ってしまいます。周囲に余計な気を使わせたくないという思いがあるのでしょう。自分が仲人を務めていてもその習慣は変わりません。でも、僕の披露宴では乾杯の後もずっと残っていた。気を使ってくれたのだと思います。乾杯から2時間ほど終わっても帰ろうとしないので私の方がソワソワしてしまい、主賓席に近づいて、「小澤先生、もう結構ですから」と言いに行ったくらいです。それでようやく帰って行きました。翌日、妻が小澤氏にお礼の電話をしたところ、「よかった、よかった」「奇麗だったよ」と言ってもらったそうです。妻も喜んでいました。私が電話したところで「おー」の一言で終わりでしょうから、やはり小澤氏も女性に甘いのかも知れません。(日刊ゲンダイ「これまでとこれからの小澤一郎の話をしよう」<連載21>)