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雀坊の納戸~文鳥動向の備忘録~

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2015年02月08日
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 タヌキ腹の人物を救急搬送した帰りに、かわいそうなタヌキの姿を見たものなので、余計なことを書いてしまった。せっかくなので、(身内の恥に類するので避けたい気持ちも強いが)、表題の病気の一例として、個人的な経験を記すことにする。
 
 2日、ドアのノックに驚き起床。寝坊したかと慌てたが、時計は3時であった。何事かとドアを開けると、老母が何か言っているので、彼女の寝室へ行くと、老父がベッドの横にへたりこみ、小便の匂いが立ち込めている。その様子は、彼が泥酔した時の態そのもので、老母は、まさにそうした時同様の態度で、悪態をつき小突いている。しかし、一緒に夕飯を食べ、就寝のために2階に行くのも見ているが、酒は飲んでおらず、そもそも泥酔できるほどのアルコールを買う持ち合わせはないはずだ。となれば、ろれつが回らないこれは、脳梗塞などの脳卒中に相違あるまい。
 いろいろ試すが、左半身が動かず、腰も抜けたような状態で、いよいよそれと確信し、さっと着替えて119番で救急車を呼ぶ。救急隊もいろいろ試した後に搬送、老母を家に置き、同乗するが、搬送先が見つからないらしくしばらく待ち、結局、父が糖尿病その他で通院している川口市医療センターに行く。
 インフルエンザの熱症状らしき子どもたちが急患で訪れる横で待つ。しばらくして、断層写真を見ながらお医者さんの説明を受ける。脳の中枢部に出血が見られると言う。つまり脳幹部の出血だが、さほど大規模には生じていないようで、詳しくは、脳外科の専門医の診断を待つとのことであった。
 遠くで、頭が痛いの何のと騒ぎながら救急処置が続けられている中、私は出かけねばならなかったので、4時半頃、自宅の母に交代準備を促し、タクシーを迎えにやって、5時頃交代して家に戻る。用事を済ませて9時過ぎに家に戻ると、すでに母は帰ってきていて、詳しいことは14時以降となるとのことであった。
 15時過ぎに母を伴い病院へ行き、入院の手続き後に病室へ行くが、父は大きく顔をふくらませて別人のようになっていた。しかし、目は見えているようで、こちらを見て何か訴えるのだが、あいにく、まったくわからない。動く左腕を盛んに上下させたり、指をVサインにしてみたりするのだが、意図があるのかも不明だ。何しろこの人物は、6、7年前に心筋梗塞で入院した際、脳には異常がないのに、やたらと腕を動かして拘束されているのだ。たんに、わがまま勝手な行動の可能性も大きいのだ。
 診ていただいていた脳外科の先生から、説明を受ける。数時間で出血がわずかに進み、症状が悪化してしまっている。すでに意識不明になっておかしくない状態で、48時間がいわゆる「ヤマ」で、さらに出血が止まっても、出血の場所から考えて、物を飲み込むことが出来ず、点滴に頼ることになるだろう云々。また、ワーファリンなど血液を「サラサラにする」薬を服用しているので、出血しやすく止血しにくいので、この薬の効果を止める薬を与えているため、逆に梗塞が起きやすくなり、糖尿病などの危険因子も多く、平均寿命に近い年齢でもあり(満77歳)、死のリスクが多分にある、といったことであった。
 私は、これを、48時間以内に脳出血で死ぬか、助かっても回復はせずに、点滴で栄養を摂取しつつ衰弱死を待つばかり、と受け取った。ものが食べられず、点滴生活となれば、基本的に在宅介護は無理だろう。いずれにせよ、病院で痛い思いをなるべくせず、さっさと意識混濁を起こして安らかに死ぬが良い、と思い、本人にもしっかり伝えてやりたかったのだが、同室の患者もいるので控えた。意識があれば、いろいろ不満もあろうから、意識不明になったほうが良いかと思うのだ。
 結果を、横浜の姉に連絡する。病院に来る前に、大まかに説明しようと思ったのだが、あいにく留守電だったので、お医者さんの説明を聞いてから詳細を連絡しようと判断したのだ。ところで、この姉とのコミュニケーションは、とても難しい。本人によれば、専門医からアスペルガー症の診断を受けており、ようするに他人に対する配慮に欠け、自分の主張を繰り広げる人間なのである。『親しき仲にも礼儀あり』といった一般常識が理解出来ず、あまり頭の回転が早くない両親に対しては、自分なりの『賢さ』の基準で下の存在と見なして、自分の意見を一方的に押し付けるながら、おそらくその個人的基準による『賢さ』では勝てないらしい私に対しては、「私はお姉ちゃんだから上」、といった、ほぼ無意味な価値観を押し付けようとする(弟を下とするなら、親は当然上としなければなるまい?)。姉なら姉らしい行動をしてくれたら、こちらも尊重するのだが、そういった行動は、現在までほぼ皆無である。
 例えば、2、3年前の引越しの際は、両親の荷造りさえ、一切、手伝わなかった。徒歩10分の距離に住んでおり、年金生活者に小遣い銭をたかるような場合は足繁くやってくるのに、である。もちろん、彼女は子どもの頃から、自室を片付けることを知らず、引越しの際の荷造りなど遅々として進まない人間であり、当然そのしわ寄せは弟である私がかぶってきているので、新居への転居にあたっても、何の期待もしていなかった。しかし、前々から頼んでおいた引越し当日に、未成年の娘(次女)を残して、仕事を理由に途中で帰ると、当日言ってのけられた際は、さすがに呆れた。両親に付き添わねばならなかった弟が、翌々日引越し元の家に帰って、玄関も窓も全開なのに驚きつつ、掃除など一切していない旧宅を、一所懸命掃除をしても、別に気が咎めることもないのだから、幸せな感覚の持ち主といえよう。
 6、7年前、父親が心筋梗塞で入院した際にしても、普段は嫌ってまともに会話もしないくせに、「私のたった一人の父親!」と、鼻をふくらませて病院にやってきて、どうでも良い能書きを垂れていたような気がする。この際は、死のリスクがほぼ無かったので、私が病院に行ったのは最初だけだったのだが、その間隙をつくように、姉はしげしげ病院に通っていたらしく、結果どうなったかと言えば、私の関知しないところで、母から祖母(父の母)が亡くなった際に、積み立てていたお金(300万円ほど。月に1万円だかのお金が、ちりも積もってそれなりの山になったもの)を、住み込みの勤め先に預けたとの話を聞きつけ(入院費の心配をした母が姉に相談してしまったらしい)、空騒ぎを演じることになった。同居する子どもで長男でもある私に何ら相談することもなく、勝手に相手先に交渉を始め(それも内容証明の書面を送付)、話をこじらせるだけこじらせて、ようやく感づいた私が尻拭いすることになったわけである。
 私の感覚では、祖母の世話をしていない両親に、その遺産を受け継ぐ資格はないし、孫に至っては完全に無関係で、そもそもそういったものがあれば、他の親戚にも権利があり、事は面倒になるだけであった。ただ、勤め先だった店も、だまし取った形になってしまうので、多少気も咎めるだろうから、直接現金を預けたという母と、当事者間で適当な線で折り合いをつければ良かった、と思う。ところが、始めから、確か「幾星霜~」で始まるご大層な文章で、内容はと言えば、ずいぶん昔に預けた金を耳を揃えて返せ、では、交渉もヘチマもあるまい(法律的には時効なので、彼女の目論見はかなわなかった)。
 その姉に、電話で「ナーバスな状態で48時間がヤマ」といった説明すると、案の定、「私のたった一人の父親!」という、煎じ詰めればたんなる自己愛の精神を発揮し、仕事が終わり次第やって来ると言う。面会は午後8時までと言ったのだが、おそらく分別など出来ないので、止めようがないのだ。そこで、まだ意識のある父に、「ユミ(姉の名)も後から来るから」と母が伝えると、重度の病人は拒否反応のような態度を示した。おかしいな、聞こえていないのかと思って、私が、「ム・ス・メ、ユ・ミが見舞いに来るよ!」と大きな声で言ったら、「ユビィェ、ブ~」と驚くばかりに明確な意思表示をするではないか!健常な時からあまり良い感情は持っていないにしても、見舞いに来る娘にこの態度はいささか変なので、おそらく遺産騒動の際に、姉は病床の父にも、いろいろ言ったものと思われた。病院のベットから見る姉、というシチュエーションに、よほどのトラウマがある相違ないのである。
 結局、姉は8時少し前に面会出来たようで、我が家に電話を寄越し、こちらに寄ると言っているらしい。「母を気づかう娘」を気取らないと、自分の気が収まらないのだろうが、母は2時起き、私は3時起き、その後一睡もしておらず、そもそも母の就寝時間は普段から8時で、なおかつ、文鳥が飛び交っている状態だ。電話を代わった私は、少々婉曲にお断りしようとしたが、母は「私起きてるよ」などと何の考えもなしに余計なことを横で言うので、アスペルガーおばさんはタクシーに乗ってやってきてしまった。それも、場所がまるで分からず、指示してやったこともまともに運転手に伝えられず、一方通行の反対側に迷い込み(後ほど、どういった経路でそちらちに行ったのか尋ねても「わかんな~い」と言うだけ。自分が間違ったことを認めたくないので、わからないで誤魔化そうとするのだと思うが、間違うよりも何を間違ったかわからない方が問題であるとは理解できない)、電話で「ここどこ?」などと尋ねてきたので、わざわざサンダル履きで迎えに行き、タクシーから降りもせずにいるのが見えたので、「降りろ!ば~か!!」などと大声を出すハメとなった。
 放鳥部屋にいられては文鳥たちが怖がるので、隣の和室に押し込み、余り物の太巻き寿司などを与えておく。そして、8時15分になると、存在を無視し、いつもどおり照明を消すなどして(和室の電気も消す。消さないと文鳥たちを返すことが出来ないのだ)、文鳥たちを帰宅させた。そして「どうやって、いつ帰るのか?」と、改めて尋ねる。「タケシ(この姉と結婚してしまった旦那の名前)を呼ぶ」などと言い電話をしているが、所在不明らしい。50キロほど離れた横浜市から、旦那を呼びつけて帰るつもりらしい。
 かなり腹を立てつつ、就寝時間である旨伝えるが、「いいよ、寝れば。おやすみ!」などと言う。他人の家に居座って、車の迎えを待って、見送りも受けずに勝手に帰るつもりなのだ。引越し祝い金を寄越すこともなければ、引越しの手伝いもほぼ皆無、道もわからない弟の家と、自分の家との区別がつかないに相違ない。私は、この姉がアスペルガー症だと聞いたのは、遺産騒動の後だったが、それで長年の違和感が解消して、ずいぶんすっきりした気分になったものだ。目を見ても何を考えているのか理解できない肉親とは実に薄気味悪い存在であり、なぜ常識が通じないのか腹を立てることがしばしばあったわけだが、先天的にそういった性質の持ち主なら仕方がないし、それならそれで対応のしようもある。しかし、肉親となると、なかなか客観的に対処できないのが、面倒なところではある。
 「ダレが、鍵を締めるんだ!」と言ったら、ようやく自分の考えが不可能なことに気づいたらしい。バスは面倒だとか言うので、タクシー会社の電話番号を教え、JR京浜東北線の最寄駅を教え、それでも「2千円はかかる」と教えたが、おそらく理解していない。最寄駅だから、初乗りで着くのだろうと、横浜市の中心地の感覚で決め込んでいるのだろう。ともあれタクシーでお引き取りいただき、駅周辺で朽ち果てれば良い、と少し考えつつ施錠する。万一にも戻ってきても開けるつもりはなかった。





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Last updated  2015年02月08日 21時18分44秒
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