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『破れ星、流れた』
・倉本聰 ・幻冬舎 〜いよいよ大作家も「まとめ本」か、、22/6発行の 自伝的書き下ろし331頁。 1章 親父の肖像〜戦前・戦中・戦後 2章 青二才の春〜浪人時代・東大時代・ニッポン放送時代。 扉に【隕石も 落さず散った 破れ星】ー「おやじの匂いを不思議に覚えている。ーおやじの遺したものは 夫妻しかなかったーある日突然ハッときがついた。 ー 十七年の歳月の中で気づかぬうちに沁み込ませて もらった金銭には代えられぬ巨額な精神的遺産であった気がする。ー」「ーおやじは筋金入りのクリスチャ ンだった。ーはまりこんだのは俳句の世界である。ー春潮と号して発句の世界にに夢中になる。そして一人 の男と結びつく。中西悟堂、野鳥の大家。ーなんとも只ならぬ関係となる。ー」 ・ブッポウソウ〜木の葉木菟・コロ助ボーコー〜フクロウ・チリチョロ、チチクイチッチョロチリリ〜アオ シ゛・一筆啓上仕候〜ホオジロ・土食うて・・〜燕・チョツトこい〜コジュケイ・ジュウイチ〜慈悲心鳥・ ヒホシホイホイホイ〜三光鳥などの「聞き做し』のの術に夢中、居住地の善福寺や西荻窪の地にも親近感、 「ーその年の十二月、あり戦争が起こり、日本は暗黒の時代に入った。」そして学童疎開は、山形上山。 戦中は、岡山・金光へ、敗戦後は東京へと。その後は ↑中見出しのごとく、脚本家への波乱万丈を経た 道へと繋がる。 これまで読んできたエッセイや対談等、生き方への断言などの「小気味よさ」やテンポと は違った印象である。 1章の父の記、戦中戦禍の記は「戦争を知らない」者にとっては「身近」なコトと と記憶されることだろう。 【しんしんと 寒波来し夜の 鴨の声】 父親 辞世の句。 そして、「美とはすべての行動規範だ。創るのも美なら、行動も美。それを今後の生き方とするなら、あら ゆる行動、あらゆる思考に、利害関係を絡ませることだけは今後一切しないと思った。ー(と、父の声が聞 こえた気がした) これをこれからの自分の行動のすべての基礎に据えようと思った。ー」以降の【今】へ。 (読了・24/12) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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