|
テーマ:真空管アンプを作ろう!(894)
カテゴリ:オーディオ
12AU7ヘッドホンアンプでは、東栄変成器のT-600という700円の出力トランスを使っているわけですが、昨日ヘッドホンアンプの周波数特性を測ったところ、思いがけず低域のレスポンスが良いことを発見しました。
そこで昨日の測定データを使って周波数特性を算出することにしました。 条件としては次の通り。 (1)1次側は7Kオーム、2次側は8オームの端子を使用する。 (2)2次側の負荷は27オームとする。 (3)出力電力は、0.5mWとする。 2次側の負荷が8オームではなく27オームとなっているのは、ヘッドホンアンプとしての負荷を27オームとして測定したためです。 算出の方法は簡単です。 トランスの電圧比は、{√(7000/8)}:1です。 2次側の電圧にトランスの電圧比を掛け、1次側の電圧との比をdBで取れば算出できます。 紺で示したのは計算によるロスの値です。 赤で示したのは、1KHzのロスを基準として各周波数でのロスを計算しなおしたものです。 単位はdBです。 これによれば、純粋なロスは1KHzで-0.67dBで、17.7Hzでも-1.34dBです。 -3.0dBになるのは大体45KHz付近で、-6.0dBになるのは90KHz付近だとわかります。 また、1KHzとの差分で考えると、17.7Hzでは-0.66dBになります。 -3.0dBになるのは60KHz弱あたりで、-6.0dBになるのは100KHz弱あたりだとわかります。 これって凄くないですか? これだけの性能が出るカラクリとしては、やっぱり負荷を高く(軽く)して使っているせいだと思います。 位相に関しては測定していませんが、ヘッドホンアンプなどの用途では、700円のトランスでも十分に役に立つのではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[オーディオ] カテゴリの最新記事
|