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テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:イタリア生活
クレモナでの週末を終えて、帰って来ました!
それなりに充実した週末だったよ。 一番最初に語るのは、タイトルの通りのこと。昨日の夜、インド人と出かけたのだ。 夫がクレモナの仕事先で現地の派遣会社から手伝いとして2人派遣してもらったのが、インド人のS君とK君。 夫はS君と波調が大変合ったようで、一緒に仕事をすること一週間後には、もうすっかり「Sがインドを案内してくれるって言うから、今度インドに行こうな」モードになっていた・・・。 「Sとはもうすっかり友達だからな。今度うちにも遊びに来ることになってるから。トリノ案内してやろうな」ってことになっている・・・。 イ、インドか・・・。 昔は私もインドが好きだったのよ。 中学のときの社会の自由研究はヒンドゥー教で、本格的にインド大使館まで行って大使館の図書室でいろいろ調べさせてもらった覚えがある。 たかだか夏休みの自由研究で大使館に行ってまで調べる中学生なんてそうそういないだろう・・・。 進路に迷ったとき、実は高野山大学仏教学部でサンスクリット語が学べるというので、そちらに行こうとしたことさえもある・・・。 なんてもう大好きだったね。 インドをちょっと嫌煙するようになったのは、旅行した人がことごとく「激しい腹痛を起こした」って言ってたから。 世界中を周っている友達が一番酷い腹痛を起こしたのがインドだって言ってたし・・・。ホテルの部屋で猫みたいなネズミがリュックからバナナを引っ張り出して皮ごと食べているのを見たって言う人もいたし・・・。インドの衛生についてはかなり酷い話を聞いた・・・。 腹がちょっと弱い私はそういうことを聞くと、ちょっとねぇ・・・って思っちゃう。 いや、意識してインドを嫌煙したつもりはないんだけど、違う国に興味が行くようになっちゃったからねぇ。ヨーロッパとか。だから、インドは忘れられた存在って感じでもあった。 今回クレモナで働いている夫のところへ行くことになって、「せっかく奥さんが来るんだから皆で一緒にインド料理食べに行こうよ」と彼らが誘ってくれたらしい。 最初は「俺が腕を振るって料理作るよ!」ってインド人S君が言ってくれたらしいんだけど、そんな気を使わないでいいから一緒にどこかに食べに行こうということになって、で、インド料理を食べに行こうということに・・・。 インド人の彼らはクレモナではなくブレーシャ県に住んでいて、まずは彼らの家へ行くことになった。 夫の同僚と夫と私、ソンチーノという町を観光した後、彼らが住むパヴォーナという町まで車を飛ばす。 スクーターで迎えに来てくれたS君。・・・か、かわいい ヒスパニックっぽい背の低さと漆黒の髪と黒い目と顔立ち。シャツのはだけ具合がすっかりラテン・・・。ラテンっぽいアジア人っぽい、不思議な顔立ちだなと思わず眺めてしまう。 格好と言い仕草と言い、どう見てもメリディオナーレ(イタリアの南部の人間)って感じなんだけど、S君。 S君の先導の元彼らの家まで行く途中、町には他にもインド人がいっぱいいた。いっぱいいるんだろうなぁ、この辺って。 彼らの家に着くと、頭にターバンを巻いたK君が迎えてくれた。 出た! ターバン!! インドって言うと、サリー姿の女性ももちろんだけど、頭にターバンを巻いたひげを生やした男の人が浮かんでこない? K君はターバンのみ。 これって帽子ですか? と疑ってしまいたくなるほど上手くターバンを巻いている。 インドと言うと、ヒンドゥー教徒が国民のほとんどを占めるけど、彼らは2人ともシク教徒。 シク教はカースト制を否定している宗教で、シク教徒の彼らのインドの実家を見せてもらったんだけど、「インドでは普通」と言うけど大きな家に住んでいる様子。 高校を卒業した後大学に進んだけど勉強があんまり好きじゃなくて大学を中退したと言うくらいだから、実家もある程度のお金があるってことだよね。 シク教徒はとにかく人間生まれたままの自然の姿でいないといけないという教えがあるそうで、髪の毛もヒゲも切ってはいけないんだそう。 だから男性はターバンと共に長い髪を頭に巻きつけ、ひげを生やしている。ヒンドゥー教徒はそうする必要はないんだって。 何だ。私たち日本人がイメージするターバンとヒゲのインド人は実は少数派のシク教徒なんだ。 ただ、ターバンを巻いているK君はともかく、S君はひげも長髪もないんですけど・・・。 15歳のときに女の子にもてたくて髪を切ったんだそう。そのとき両親はとっても怒って、4日間家に入れてもらえなかったんだって。 他にも酒タバコは基本的に駄目なんだそうで・・・と言っているそばから2人とも飲んでいるし。 ただ、リビングに飾ってあった聖人たちの写真を見せてもらったとき、「酒に手をつけた人はこの写真には触らないでね」だって。 凄いリスペクトだなぁ。 彼らの行動を見ていてまず気づいたのが、とにかく親切だということ。 客全員が腰を下ろすまで自分たちも座らない。 座ったかと思ったらすぐにもてなしのものが山のように出てきた。 私たちには珍しいインドのお菓子を3種類、Thunder Boltという個性的な味がするけどとっても美味しいインドのビールをどんどん持ってくる。ビールが終わりそうになるともっと飲めもっと飲めともう一本勧めてくる。 もういいです。これからご飯食べに行くのに、もうお腹いっぱいだし・・・。そんなに気を使わないでも良いの! シク教徒の教えでは、人に親切にしないといけないんだそうで、彼らにとってはそれがとっても普通のことなんだって。 それからインド料理を食べに行くということになっていたけど、もうすでに結構な時間になっていたので、近くでケバブを食べることに。 行く途中、インド人が結構道を歩いていて、しかもインド食材屋なんてものまであって、この辺ってかなりインド人いるんでしょ? と尋ねたら、S君が普段働いている工場では(夫のところには、イタリアに来たばかりで定職もなく言葉もあまり分からないいとこのK君に付き添って夏休みの間だけ働くことにしたらしい)、従業員がインド人とモロッコ人しかいないんだって。オフィスで働いているのだけはイタリア人で。そういう状況なのは彼が働いている会社だけじゃないんだって。なるほど、何か納得・・・。 ケバブって実は初めて食べるんだよね、私。 インドのケバブに使われる肉は主にラム肉なんだそう。牛の肉は厳禁だから、たまに鶏肉を使うところもあるんだそうだけど、一般的にはラム肉なんだって。 チリソースなし、少々のチリソース、普通の量のチリソースのどれがいい? と尋ねられて、一応少々チリソースでお願いします・・・と頼んで持ってきてもらったものが、すでに結構辛い! 普通の量のチリソースを平然と食べている彼らは韓国人並みだと思ってしまったりして・・・。 知り合いの店ということで、かなり多く具を入れてもらったんだけど・・・私、すでにお菓子食べ過ぎてお腹いっぱい・・・。ケバブ、半分残しました。ごめんなさい。最初から少しにしてって言っておけばよかった。 でも、かなり美味しかった。もっとお腹が空いているときに食べたかった・・・ イタリア人2人、インド人2人、日本人(に見られていたかどうか?)1人でケバブ屋のテーブルを囲んで笑談していたら、店にやって来ていた(のはインド人が90%)一部のインド人たちが、S君やK君のことを睨み付けるように見ていたのに気づいた。 なんだか「あいつら、何イタリア人なんかとニヤニヤしてんだよ」みたいな感じで・・・。 モロッコ人の社会と一緒で、インド人の社会にもこういうことがあるらしい。 やっぱり大勢同じ国から来ている人たちが住んでいるところでは、こういう目で見る人もいるんだよね。 私なんて日本人一人きりで寂しく思うこともあるけど、ローマのような大都市に住んでいると日本人社会に自然と派閥が出来ていていろいろ面倒くさいんだって話だから、そういうことを考えると一人って気楽で良いよね。 ゴハンの後、彼らが住んでいるパヴォーネの町でちょっとしたフェスタがあったので、行って見た。 ・・・・・・行きかう人が見事にインド人とモロッコ人ばっかりだ。 イタリア語がほとんど聞こえない・・・と思ったら、現地のイタリア語はブレーシャ訛りのイタリア語だから私には一瞬外国語に聞こえていたらしい いや、でも、ほんとに多かったよ、インド人とモロッコ人。 また再会すること、そしてインドに一緒に行くことを約束して別れた。 最後の最後まで良い人たちだったな。 それにしても異文化交流って楽しいなと思った夜だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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