「肉や魚の焦げを食べるとがんになる」は本当なのか
参照:https://president.jp/articles/-/33573?page=3
○答え:普通に生活していておこげを食べてガンになることは現実的には考えられないのです。
国立がんセンター名誉総長の杉村隆博士が世界で初めてラットに人工的に胃がんを発生させることに成功。さらに杉村博士は魚の焦げた部分から発がん物質を固定、その発がん物質からできたがんは遺伝子変異を起こしていたことを証明しました。杉村博士が固定したのは
魚や肉などのおこげに含まれるヘテロサイクリックアミン(HCA)と呼ばれる物質でした。
タンパク質やアミノ酸を高温で焼くときに生じ、体内に入って代謝されると発がん性を示しました。
ただし、これは実験での話です。
一般の人が普通の食事をしていて「魚や肉などのおこげを食べるとがんになる」というのは正しくありません。
なぜなら、ラットに与えた量は人間に換算すると毎日毎日、茶碗数杯分のおこげを年単位で食べ続けた場合であって、自然な状態ではないからです。
つまり、おこげががんを誘引する可能性はあっても、普通に生活していておこげを食べてガンになることは現実的には考えられないのです。