|
カテゴリ:珍島の島
捨てる神あれば拾う神あり・・
なんて諺がありましたか? (何しろ日本を離れて約30年・・近く・・) 加沙島に到着すると 波止場で死者の棺を載せる輿の準備をしていたのです。 いままでは木で作っていたのが 木は腐るから金属製です。 加沙島の住民は約300名 そのほとんどが老人です。 急に不安になりました。 輿担ぎは最低12人なのに はたしてこの島に 輿を担ぐ若者がいるのでしょうか? そしたら青年団が13人いるので、 全員が奉仕活動に動員されたと知りました。 のチーム (と言っても一人ですが・・) 「これは珍しい・・都市では見られない光景です」 喜んで撮影をはじめました! あの世への旅立ちに 棺は華やかに装飾されました。 死者は92歳のお婆ちゃん 今年の春まで、この島で生活してましたが 体調を崩したので仁川に住む娘が 引き取り、大きな病院に入院させたそうです。 ところで珍島の伝統的な葬式衣装は白なのです。 参考までに写真をのせます。 最近は葬儀屋に全てを任すようですね・・ 葬式の黒衣装に胸が重くなりました。 (珍島式には出来ないようです) お婆ちゃんの棺が波止場から出発します。 行き先は生まれ故郷の村です。 最後の別れの挨拶を村の人々にして、 お墓に埋葬するのです。 村に向かう最後の峠 「皆元気だったか?ん~お前たちも来てくれたか?」 そんな声が聞こえそうです。 珍島挽歌は葬式歌です。 最近は歌える人も少なく・・ 葬式の行列について歌うのも大変なので 珍島挽歌の音声テープを流すのですが 今回は生の声が入りました。 山河の草木は若返り、わが人生は暮れてゆく 青春を謳歌する若者たちよ、 この白髪を笑うことなかれ 風になり雲になり雨と雪になって、我は行かん あの世への険しい道をいかに越えよう この世に友達は多かれど、 誰が代わりに行ってくれようか 家族や親戚は多かれど、 誰がお供をしてくれようか <喪輿歌の一部より> 太鼓でリズムを取り 鐘で音頭を取り 歌い手は葬式歌を歌います。 太鼓に結んだ紙幣は この3人のご苦労賃ですって・・ 船の時間もあり 埋葬まで記録できませんでした。 加沙島の巻 終わり お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[珍島の島] カテゴリの最新記事
|