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カテゴリ:【物語】祈りの人:癒し人
祈りの人:癒し人 7 ~御礼~ リィは、身支度を整えると、ブランケットと黒塗りの箱を持って、 礼拝堂へと向かいました。 礼拝堂の前で、信が立っているのが見えました。 「信さん」 「リィさん」 すでに、礼拝堂の中では、祈りを捧げている者もいましたので、 二人は小さな声で話し始めました。 リィは、折りたたんだブランケットを信に渡します。 「これ、信さんがかけてくれたのよね?」 「起きてたんですか?」 途端にうろたえ始めた信に、リィはにっこり微笑みます。 「なんとなく」 「起こそうかどうか、迷ったんですが…」 眠りが深いので、そのままの方がいいだろうと、 大天使ラファエルの助言を受けました。 「ありがとう」 嬉しそうに笑って、ブランケットを手渡すと、 黒塗りの箱を信の前に差し出しました。 ふたを開けて、中身を見せます。 「あとで、一緒に食べましょう」 「あ…はい」 照れてる信の腕を軽く叩いて、リィは礼拝堂の中へと歩いていきました。 「なんでわかったんだろう…」 不思議な想いがしましたが、信は、少し嬉しく想ったのでした。 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.06.19 11:11:20
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