テーマ:稽古(629)
カテゴリ:武道・スポーツ・健康
日経の夕刊で、WBCバンタム級王者の山中慎介が紹介されている。
山中のボクシングスタイルについては、以前も書いたが、まさに 基本通り・理想的な左ストレートで12KOという、最近では 希有な記録を残している。 こちらも素晴らしい内山高志が、フック系のパンチを多彩に叩き込む のに比べ、教科書通りの山中は一見地味なボクシングに見える。 が、理論的に考えれば、相手に到達するまでの時間が最短で、体重移動 が乗り易いストレートを主武器に闘えれば、それが最高の形である。 シンプルな技術故に、当然、防御され易く、カウンターを貰うリスクも 高い。 にも拘らず、それで闘い抜けているということは、山中は既に、 「打たせずに打つ」技術をモノにしており、それを使いこなす胆力もある ということである。 山中とは好対照で、よりビックネームであるマニー・パッキャオ。 既に全盛期は過ぎているとは思うが、デビューより20kgも上の階級で 凄まじいファイトを繰り広げるそのスタイルは、一見、基本も何も無視 したようなラフファイト。 倒す時も凄いが、倒される時も失神KOという、まさに「客を呼べる」 ボクサーである。 ほぼ同時期に、好対照な二人のボクサーが階級・興業規模の差はあれ、 世界最高位に存在していることが、ボクシングの凄さだと思う。 山中はまだ30歳。あのスタイルならば、まだまだいけるだろう。 今年も精緻な闘いを見せて欲しいものである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013/02/05 09:11:05 PM
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