道路の上の塔
ボローニャ、マッジョーレ通り。クルマやバイクが走る細い道の両側には屋根つきのポルティコ(柱廊)があり、風雨や炎天から歩行者を守ってくれます。歩行者たちは安心して歩けるワケなんですけど、ポルティコの中を歩いていると、不慣れな観光客(ワタシのことです)にとっては時折、場所がわからなくなってしまいます。そこで、こんな風に車道に出てみると、正面にアシネッリの塔が見えてホッと安心したりして♪ボローニャを歩くとき、アシネッリの塔は重要な目印になります。ちょうど、ミラノでドゥオモのマドンニーナを目印にするように、アシネッリの塔を目指して歩けば、町の中心に出ることができるからです。塔を目指して歩いていると、ちょっと面白い光景に出会いました。 道の真ん中に、お屋敷に挟まれるように塔が立っていて、その下が車道になっているのコレは、中世のボローニャの城壁の名残りなんだそうです。今でこそ大都市ですが、初期のボローニャは現在のマッジョーレ広場周辺を柵で取り囲んだだけの小さな小さな町だったそうです。その後、エミリア街道の要所として町が拡大されて、中世のころには町の周囲を堅固な城壁で囲んだ要塞都市として生まれ変わります。そのころの城壁は、16の城門をもち、それぞれがこうした塔のような形だったんだそうです。この塔も、実はそうした城門の名残りで、今でも「IL Torresotto」という名前で市内何箇所かに見ることが出来るようです。イタリアの町では良く、通りの両側の家の2階が橋でつながっているのを見ることがありますが、通りの上が塔だなんて、やっぱりボローニャならではなんでしょうね~~~