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カテゴリ:health & life
新潮文庫、平成22年77刷、1867-1916享年50歳、同世代の鴎外などと今更明治懐古趣味でもないが、私小説やエッセイみたいな雰囲気の晩年の小品があったので徐に。作家なので当然書斎で物書きが主なので出入り業者や家人たちとのやり取りの面白い描写が多いモノローグで勤めの朝日に書いたもの。夢の無意識の意識化や英国留学時代の回想や圧巻はやはり生死を極めた伊豆修善寺での大病からの復帰のリアリズムのドキュメンタリーは読ませる。子規譲りの漱石のペンネームが、時おり俳句と漢詩を織り交ぜながら綴り、病でも登場人物の顔や白髪や癖などの独特で皮肉っぽいタッチが豊富、単語の自己流の綴りや英語発音など現代との表現の微妙な違いも時代センス。新宿早稲田夏目通りを仲間たちと闊歩されたのかと「永日小品、思い出す事など、ケーベル先生、変な音、手紙」で偲べる。
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