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マダム豆大福の読書の小部屋

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2009年03月08日
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98年ブッカー賞受賞作。本の表紙で養老孟司らが誉めている。確かに、面白い小説だった。でも、どんより来る度合いは高い。

一人の魅惑的な女性が死に、元恋人の三人が葬儀に参列する。イギリスを代表する作曲家、新聞紙編集長、外務大臣。生前の彼女が戯れに撮った写真が火種になって、彼らの生活に、心に変化が生じていく。「アムステルダム」という題名がなぜつけられているかは、アっと驚く結末で判明する。

三人の男たちは「超」セレブだけど、養老氏も述べているように、どれもろくな人間ではない。犯罪にならなくても、あくどい事をする人間はいるものだ。あくどいまでいかなくても、やるべきことをやらない人間、というか。知的で、地位もある人間が陥りがちな悪を上手く掬って描いていると思った。

世の中の多くの人は、自分のことをまあそこそこの善人だと思っているのではないだろうか。
この小説は、そんな自称「善人」に対して「本当にそう言える?」とするどい質問を投げかけている。

自分の中に潜む悪意、精神的怠惰、利己心を見つめさせる、大人のための一冊。








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Last updated  2009年03月08日 08時13分26秒
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