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マダム豆大福の読書の小部屋

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2010年10月25日
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ヤングアダルトパパ

ヤングアダルトパパ

価格:1,575円(税込、送料別)



作者:山本幸久

近頃よく耳にする「イクメン」(育児をする男)の話かなーと思って読んだら、やはりそうだった。

夏休みもあと数日という日、中学2年生の静男は、生後5ヶ月の赤ん坊を負ぶり保育所を探していた。

この赤ちゃん、優作はなんと静男の実の子。

10以上年の離れた花音と恋をして彼女が産んだ子。

しかし彼女は幼い父子を残し、消えてしまう。

静男の父は仕事でほとんど家に居らず、母とは離婚して、その母も再婚して頼れない。

中学生の保育所探しはどこからも相手にされない。途方に暮れながらそれでも、静男は優作を守ろうとするのだが…。14歳の父の奮闘記。

中学生の静男が息子の世話をひたむきにする姿が切なかった。小説とはいえ、なんで中学生がこんなに頑張れるの?と感心しきり。

それに比べて、静男をとりまく大人たちの無責任さ。息子を置いて出て行った花音は結局戻ってこなかった。父母は優作を施設に預けろと簡単に言う。

血縁、が頼りにならなくても、助けてくれる人はいて、それがちょっと救いだったけれど。

さて、私はこれまで結構ハードに仕事をした時期もあったけれど、育児の方が大変。一日一日が過ぎることの長いこと。周りは、もう8ヶ月かー早いねーなんていうけれど、24時間勤務をしている感じで、「オフ」というものがない。

といっても、読書する時間はなぜか…ある。それなりに手抜きしている結果でしょうか。

寛大な心を持つ方だと自負していたけれど、最近は夜泣きに参っていて、一時間おきに泣かれたりすると「あーもう!イライラ」という感じ。

と、こんなところで愚痴ってみたり。

なので、静男のがんばりには頭が下がります。

「イクメン」というキーワードが世の若い男性のプレッシャーになっているかもしれない昨今ですが、夫婦、男女の役割はそのカップルでそれぞれ。仕事の事情によっては全く育児できない男性がいても仕方ないと思う。

育児は大変だけれど、楽しい、感動の一瞬を見逃さずにすむという利点もあり。妻の話を聞くだけでも「イクメン」に認定しますよ、私は。





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Last updated  2010年10月25日 10時07分20秒
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