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カテゴリ:ノンフィクション
著者:酒井順子 金閣寺…これまで何度行ったかな?5~6回?あのキンピカ金閣寺が昭和25年に放火で全焼したことをご存知だろうか。 三島由紀夫『金閣寺』と、水上勉『金閣炎上』を比較し、また実際の放火犯、林養賢の半生も追いながら、日本人の心性を探った意欲作。 三島と水上という、対照的な二人の生きかたも比較している。 三島由紀夫は、高校~大学時代に好きで、よく読んでいた。『金閣寺』も好きな作品の一つ。でも、最近は読んでいないので内容を忘れていた… 水上勉は読んだことがなかった。『飢餓海峡』は映画でみたけれど、暗かったなあ… 『金閣寺』を読み返したくなり、水上勉にも興味が出てきた。 文学と作家を比較し、文芸論を描いた酒井氏。専門家が読んだら噴飯もので、酷評の対象になるかもしれないけれど、面白ければいいじゃないか。 専門家ではないから書ける、主観と偏見に基づいた文芸論。なかなか面白かったです。 酒井順子氏の書くものは、高校時代から読んでいるけれど、(雑誌オリーブでね)軽いコラムを書くことも、エッセイを書くことも、こつこつ続けてきて、今やこういうものが書けるんだなあと感心する。 何かが売れれば「自分のコピー」を量産する書き手が多い中、新境地を開いていく酒井氏はすごい!尊敬します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年12月24日 09時52分22秒
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