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マダム豆大福の読書の小部屋

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2011年02月03日
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カテゴリ:非モテ系恋愛小説
【送料無料】くまちゃん

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価格:1,575円(税込、送料別)



作者:角田光代

甘いものの食べすぎか、あごに吹き出ができた。

若いときのニキビは、思い思われ、ふりふられ、なんて名づけたもんだ。私の吹き出物は「思われ」の位置にあるが、私のことを恋焦がれる人などこの世に今おりますまい。

さて、この角田光代の小説は「失恋小説」の連作小説。主人公は必ず振られ、振った張本人が次の小説の主人公になるというもの。

1990年代から2000年をすぎるくらいの時代の中で、仕事をし、恋をし、ふられる主人公たち。

ケータイのない時代の恋、というのも懐かしい。(って、私は未だに持ってないけどさ)

どの小説も、恋愛のほかに仕事が人物のアイデンティティを形作っている。

恋をして、振られて、それはたいそう辛いものだけれど、経験はその人を成長させるんだなあ(あるいは変えるんだなあ)と思える。

振った人が今度は振られる、というのもちょっと小気味よい。

自分を振った人は、他の人に振られるなんかないんだろな、くそ、なんて思いませんか?

小説では、ちゃんと振られてくれる。しかも、いろいろなバリエーションで。

作者の人間観察の鋭さに、またまた舌を巻く一冊でした。








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Last updated  2011年02月03日 14時11分50秒
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