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カテゴリ:エッセイ
著者:V.E.フランクル 『夜と霧』で知られたフランクルの講演を記録したもの。 ずっと前に紹介した『夜と霧』。非常に感銘を受けて、この本も読みたいと思っていた。 最近の朝日新聞で、フランクルのことが毎日取り上げられているので、思い出して読んでみた。 講演を記録したものなので、語り口は易しく、わかりやすい。 どんなに困難な状況にあっても、人間性というか、自分の「あり方」は自由であるということ。そして、人生は自分という人間性を試す場なのだということを教えてくれる。 強制収容所での体験、そこでの精神状態、また著者が出会った患者、あるいは知人の話など、具体例を挙げて「人生は投げ出してはならないもの」ということを訴える。 大震災と津波。避難所で暮らす人、家族を亡くした人、家に帰れない人…絶望の淵に立っていることだろうと思う。 まだ12万人近くの人が二ヶ月以上も避難所にいる。精神的に、体力的に限界だと想像する。心からお見舞いを申し上げたい。 ただ、そういう困難な状況にあっても、支えあい、もっと大変な人を気遣い、希望を捨てない人間というものをすばらしく思う。 自分はどうか。今まで耐え難く困難な状況ってあったかな。あったとしても、周りの人に助けられて、何とかなってきたと思う。自分が少しでも助ける側にならなくては、今度は。 さて、この本、多くの人に読んで欲しい本です。自殺を考えている人にも、読んで欲しい。 是非是非。死ぬまで、生きましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011年05月11日 14時42分26秒
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