カテゴリ:映画
何が残念って、この映画を上映最終日に観たということ。
もっと早く観て、ここに感想を書きたかった ![]() つまり、素晴らしかったのです ![]() 『グラン・トリノ』 (4/25~6/5:シアター大都会) 公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/grantorino/ クリント・イーストウッド演じるウォルトは偏屈な老人で、 人に敬意を払わず、心も開かず、人種差別的発言も多いけれど、 最初の葬儀のシーンは、孫たちの態度に僕も不快になったし、 お茶目なところもあるし、見方によってはかわいいおじいちゃんですよ。 でも確かに、息子家族がああなのは、ウォルト自身にも責任があり…。 自分の正義感の中に偏向してるんですね。 もちろん、そうなるだけの体験をしてきているのですが…。 そんなウォルトが隣に住むアジア系(モン族)家族の娘スーと知り合い、 弟のタオと接していく中で変化していきます。 タオとのふれあいが軸になってはいますが、きっかけを作ったのはスーです。 彼女は芯がしっかりしているし、優しさもあるし、頭がいいし、 ウォルトでなくても話していて楽しいと感じるだろうなぁ。 決して軽い話ではないが、序盤はコミカルなシーンも多くて楽しいですよ ![]() タオは最初はだらしのない少年でした。 自分の意思が希薄で、気になる女性をデートに誘えないだけならまだしも、 将来の展望も希望も何も無く、周りから言われたことをやっているだけ。 ウォルトから「トロ助」と呼ばれても仕方がありません。 僕の身近にも、一人、似たような人物がいますが…。 そんなタオもウォルトとのふれあいの中で変化していきます。 2人はいつの間にか、師弟のような父子のような親友のような関係に。 もう1人、ウォルトに大きな影響を与えるのが神父のヤノビッチ。 彼はウォルトから「マニュアル通りの若造神父」と馬鹿にされますが…。 人は人と人との関わりの中で、互いに変化・成長していくのですね。 そのためには、相手のことを尊重し、心を開いていくのは大事なことです。 実は僕もちょっと苦手なんですけどね ![]() 具体的には書きませんが、いくつかの厳しい現実も描かれています。 そんな中、許しがたい悲しい事件が起きます。大事な仲間が傷つけられた。 さぁ、ウォルトは一体どうするのか? 僕は最初、西部劇みたいな終わり方になるのかな…と思っていました。 しかし、時代は変わっていたんですね。衝撃的でした。 悪人とはいえ相手を殺して、自分がヒーローになる…などという考え方は、 例え映画の中でも、現代社会には通用しないのですよ ![]() それを『ダーティ・ハリー』や西部劇で主役を演じ続けた イーストウッドが主演・監督をした映画で観せてくれたのが面白かった。 今までのアメリカ映画では少なかった、半端じゃない格好良さでした。 もちろん、僕たちには真似は出来ず、 また、今の段階では真似をしてはいけない格好良さだったんですけどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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