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ウンとかスンとか mamatamの日記

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2023.12.24
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テーマ:ガラス工芸(4)
先日、独自に開発したオリジナルの江戸切子のコーヒーカップで美味しいコーヒーを供してくださる珈琲屋さん、東京錦糸町のすみだ珈琲さんから、江戸切子館に行って江戸切子を堪能したことを書きました。
切子というのは、カットグラスと呼ばれるものの和名です。ガラスの表面をカットして模様がつけられています。
ヨーロッパで古くから作られていた工芸品の技術が日本に取り入れられて発展したのが切子(送り仮名はつけずに漢字だけで切子と書き表します)。江戸切子の発祥は1834年と言われています。
切子のブランドは全国各地にあるようですが、全国的に有名なブランドは江戸切子と薩摩切子でしょう。
mamatam家は、東京出身のわたしと鹿児島出身の夫で、2人ともお酒が大好きだったので、若い時から江戸と薩摩両方の素敵な切子グラスが欲しいと話していました。
どちらも半端ないお値段の工芸品なので、若い頃はなかなか手に入れることはできず見るだけ、何かの機会に展示を見つけると生産者や販売者のお話を伺いたくて引き寄せられていました。
そんな知識が蓄積されて、江戸切子と薩摩切子の違いも少しずつわかるようになりました。
違いと言うと何より一番大きいのは素材であるガラスです。
薩摩切子は、幕末に藩主の主導で藩財政に資するようにと開発されたもののため、鉛を含んだクリスタルガラスという、高価で透明度が高く、輝きの美しいガラスを使用しています。色付きの製品は色ガラスと透明ガラスの二層構造になっており、色ガラスは2ー3mmから厚いものだと5mmほどの厚みがあります。
一方、江戸切子は、安価なソーダガラスも高価な鉛ガラスもどちらも使われるそうです。
ただ、古くは透明ガラスにカットを施したものが主流で、ガラス製造技術の発達とともに色ガラスを透明ガラスの上に被せた色被せ(いろきせ)ガラスが使われるようになりました。でも、薩摩のガラスと違って色ガラスの厚みは1mm弱のごく薄いもの、これは今でも同じだそうです。
この違いが柄の見え方の違いにも影響します。薩摩切子は、文様の色が柄の中心に向かって淡くなるぼかし(グラデーション)が特徴ですが、それは、色ガラスにそれ程の厚みがあったからこそのものでした。
もっとも、薩摩切子は、藩主が病死して(そのうち藩も消滅して)後ろ盾を失うと、戦闘で製造設備が破壊されてしまったこともあって衰退し、職を失った多くの薩摩切子職人が江戸切子の世界に流れ込んだことから、江戸切子に薩摩の技法が受け継がれ、今では判然としない部分もあるようです。
因みに薩摩切子は、それから約100年後、地元の方々の努力で設備も技術も再建され、今では県が認める伝統工芸品として鹿児島の特産品になっています。
その再興の際には100年前にお世話になった江戸切子の職人さんをはじめ業界の多くの方たちが力を貸したと聞いています。
もちろん江戸切子も頑張っていて、現在は技術の研鑽よって江戸切子でもぼかしが施された作品も作られるそうです(わたしは見た事もありませんけど!)が、伝統的には江戸切子はその柄も直線的なものが多く、施されるカットも断面がV字型になるシャープで直線的なものです。
薩摩切子はと言えば、柄も曲線が使われたり、カットもなだらかなU型に施すと言います。そして、薩摩切子のグラスは飲み口の部分を内側の透明なガラスが出るように作るので、飲み口が透明ですが、江戸切子のグラスは縁まで色ガラスになっています。
どちらも高価な工芸品であるのは確かですが、薩摩切子は高価なクリスタルガラスを使っていることと、色ガラスに着色するための材料が鉱物であること、しかも色によって全て異なる鉱物を使用することから、薩摩切子の方が価格はかなり高いようです。
わたしは薩摩切子の制作の様子を見たことは一度しかないのですが、江戸切子は何度も工房や展示会で職人さんの仕事を拝見しました。
その際に一番衝撃だったのは、割り出しという工程でした。器に下書きをするのですが

(江戸切子協同組合さんのHPより拝借)
下絵のようなものはこれだけなのです。まさに目安、目印。
出来上がりは
こんな感じなんですよ。これ、文様の下書きとかデッサン的なものは一切なく、上の写真にあるような案内線的なものだけで、全部フリーハンドで削るんです。3回くらい、刃を変えて削り、磨きも何度かかけて仕上げます。江戸切子の伝統的な紋様は
たくさんありますが、わたしは↑こんな感じが好きです。特に七宝と菊繋ぎが好きです。
製品になると

(カガミクリスタルさんのHPより拝借)こんなふうになります。我が家にあるのは七宝のオールドファッショングラスのペアですが、こんなに精密な柄ではありません。多分ペアで上の冷酒杯1個くらいのお値段かな?
長くなったので最後に薩摩切子。
我が家にあるものに似た画像を見つけたのでアップします。
色は黄色とグリーンで、こんな感じ。
どちらも買ってから何度も使ったことがありません。使うことより、洗う時にぶつけるのが怖くて食器棚から出せないのです。今回も食器棚から出して写真を撮ろうという気になれませんでした。
頑張って買ったはいいけれど、貧者の哀しみ。使う勇気がないのです。笑っちゃいますよね。





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最終更新日  2023.12.24 23:06:49
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