【見た日:2023年(令和5年)2月26日(日)】
※ 公式HPより
海道西遺跡(かいどうにしいせき)は越谷市大字大林字海道西地内において、平安時代や江戸時代の土器等が地表面に確認されたことから平成18年に遺跡として登録されました。
遺跡は河畔砂丘上に立地しています。河畔砂丘とは、榛名山や浅間山の火山灰等に由来する大量の砂が、寒冷期の強い季節風により、利根川の旧河道沿いに吹き溜められて形成された内陸の砂丘です。平安時代から室町時代にかけて形成されたと考えられており、羽生市から越谷市にかけての中川低地に点々と分布しています。越谷市内では袋山河畔砂丘・大林河畔砂丘・北越谷河畔砂丘・東越谷河畔砂丘・大相模河畔砂丘が知られており、海道西遺跡はそのうちの大林河畔砂丘に立地しています。
令和4年4月から5月にかけて分譲住宅建設工事に伴い発掘調査が行われ、実際に平安時代から近世にかけての遺構・遺物が確認されました。確認された遺構は平安時代の竪穴住居跡、中世の火葬土坑、大きな穴、江戸時代の溝などです。遺物は平安時代の土師器・須恵器、近世陶磁器等が発見されました。
越谷市内の河畔砂丘上の遺跡が発掘されたのは、今回が初めての事例となります。
※ 海道西遺跡の出土品