カテゴリ:古今憧憬
よみ人知らず あな憂目に常なるべくも見えぬかな 恋しかるべき香は匂ひつつ 古今和歌集 426 ああ、憂(うれ)いだなあ。 この梅の花は、目に常在なものとも見えないなあ。 (・・・「色は匂えど散りぬるを」の、色即是空だなあ。) 世俗の常人には恋しいのであろう香りは匂っていながら。 註 言い回しがやや難しいが、梅の花にこと寄せて、仏教的な無常観がストレートに詠まれている、一種の道歌(思想的な内容の歌)といえる。独特の面白さがあると思う。作者は僧侶であろうか。 憂目:「梅」にかけてある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年03月20日 16時43分51秒
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